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進学で彼は上京した。私は地元の四大だ。別れ際には大泣きした。最初は毎晩LINEした。今日は新歓、明日は友だちと買い物だ。ひと月し、充実してる、とLINEを送る。「お前強いな」と返事が届く。うん、自分でも不思議だよ。もう一つ、不思議なことができちゃった。私は君のどこを好きになったんだっけ?
入学半月。高校は彼女と別々だ。中学時代の腐れ縁。彼女の不在に存在感の大きさを気づかされる。スマホを握るがLINEの言葉が浮かばない。憎まれ口しかきかなかった。そばにいたから口頭だ。その時、彼女のLINEが届く。「元気してる?」。今までそんなの訊かれたことない。もしやお前も言葉に困ってる?
高校は彼と別々だ。恋人未満の腐れ縁。せいせいするね、と笑い合い、中学校を卒業した。まだ半月なのに、彼の不在になじめない。元気してる?とLINEを送る。「イマイチ」。雑なあんたも凹むんだ、とまた憎まれ口を叩いてしまう。「元気ねえのはお前もだろ」。なぜよ? 「こんなLINE、今までなかった」
ほかの女と浮気された。待ち合わせには決まって遅刻。貯金もほぼない。よく社会人を続けてられるね。5年つきあい、ついに我慢の限界で、馬鹿、と彼に別れを告げる。誠実で、優しい人を探すんだ。半年努力してみたけれど、やっぱり彼が忘れられない。本当に悔しい。馬鹿は私だ。あいつの顔が大好きだ。
雨の夜、大学裏の繁華街で少女を見かける。「帰りたくないんです」と囁いた。制服姿だ。濡れたシャツが透けている。息を飲み、独り暮らしのアパートに、俺は少女を連れ帰る。これは恐らく罪になる。でもそうせずにはいられない。かつての自分と少女が重なる。白い肌に無数の痣。俺も親に虐待されてた。
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ノベプラにきのう19日投稿した1万字の短編『のり弁を配達する』、瞬間風速でしょうが、日間総合3位でした。甘くもエモくないのでびっくり😳
読んで下さった方に心から感謝です🙏
中学校の夏休み、少女が実家の営む弁当屋ののり弁を注文主に届けるだけのお話です✨
20歳のお兄さんが逮捕された。未成年者略取の罪だ。半月前、名も知れぬ16歳の私を見つけ、アパートに泊めてくれた。「変態め!」。連行されるお兄さんに、片親の父が叫ぶ。スマホのGPSから私を捜し、通報したのだ。お兄さんには指一本触れられてない。私は泣いた。連れ戻され、また父の玩具にされる。
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ノベプラの短編、エモい感じ😅の表紙つくりましたが、お話はあまりエモくありません(;´Д`)ハァハァ
10代からちやほやされた。30歳を超えた頃、難病を発症し、男性はみんな私から立ち去った。「大丈夫。治します」。手術前、同世代の男性医師に励まされる。懐かしい気持ちがした。麻酔で薄らぐ意識の中で、高校時代を思い出す。ああ、彼だ。密かに憧れ、一度だけ、フォークダンスで手を繋いだ優等生だ。
15年前の高校時代、彼女は高嶺の花だった。まともに口すらきけなかった。今、彼女がベッドに横たわり、潤んだ瞳で僕を見ている。「信じていいんですよね?」。手を握り、大丈夫と囁く。僕は彼女の記憶のどこにもいない。切なさを振り払い、目を閉じた彼女に誓う。医師として、難しい手術を成功させる。