・ムニャーン
ねむれる生きもの。
夜も更けるころ動き出し、寝息を立てる生きものを音もなく探す。そうしてエモノを捉えると、大胆にも覆いかぶさって捕食を試みる。
すぐにでも逃げられそうなものだが、心地よく柔らかな毛並みは心をつかんで離さない。永遠の寝床。

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・リガード
かたにおさまる生きもの。
ハガネのような硬さを誇るブ厚い表皮を持ち、あらゆる攻撃をはじいてしまう。
ただこの鎧を身にまとう前の姿をだれも見たことが無く、どういったプロセスでこのシェルターを手に入れるのかは不明。こう見えて意外とシャイなのかも。

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・オキサキ
めざめる生きもの。
日の出とともに花を開き、幾日も想いを巡らせ、蕾の中で反響させていた旋律を解放する。
その音で目を覚ましたものは虜にされてしまうのだが、かといってどうされるというワケではない。その不可解な行動の奥底に眠るのは、奏者としての「サガ」だろう。

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・ケムケムシ
けむたい生きもの。
常に何かを燃やしながら活動しており、えんえん煙を吐いている。触れようものなら火傷では済まないため煙たがられており、その正体を知るものはいないし知りたがるものもいない。

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・アルケムスタ
きわめる生きもの。
木の実、雑草、花の蜜、死骸…詰めれるものは何でも口にし良く噛んで混ぜ合わせる。そうしてできた液体を、時には薬に時には毒に、巧みに操り己のアタマひとつで自然界を生き抜く。

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・ハラスキス
うえる生きもの。
触手で根を張って生きものの消化器官に住み着き、エサを勝手にいただいてしまう。
宿主が捕食される際、元の宿主を捕食した生きものに移り住む。小さい獲物から大きい獲物へと渡っていくにつれ、体躯もどんどん大きくなっていく。

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・タマ̪シガラ
吸う生きもの。
端に投げ捨てられた怒りの炎を絶やさぬよう、ふとどきものの魂を煙に巻き吸って回る。
そうならないためにも、火の後始末はきちんとすることだ。

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・カンデントウ
外敵に襲われると死んだフリをする。その刹那、体の節々からスパークがあふれ出す、電気マンタンな生きもの。
また、夜は仲間同士で密集して街灯のようになる。羽虫たちがたむろしてきたのを見計らって電撃で焼き焦がし、美味しくいただいてしまう。

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