私たちは花の下で
秘密めいた幻想を求めている
クスクスと少女たちが
顔を寄せてさんざめくような
或いは溺れて息もつけぬ
咽せかえるような
そんな幻想を
私たちはいつでも
花の下で求めている
春よ


1 8

お互い年をとって
私に思うところもあるでしょうが
それはお互い様なので
目を瞑っていきましょう
当座の目標は
ちゃんと貴女を見送る事ですが
そのとき貴女に
私が娘で良かったと
思ってもらえたら嬉しいです
とりあえず
お誕生日おめでとう
まだまだ長生きしてください
お母さん

2 6

全部は分からない半分の私
全部は見えない半分のあなた
真円になる必要はないのだ
何かを補い合えるのならば
私を優しく抱きしめて
ここからふたり新しく
何かを始められるかも知れない

0 2

音という音もしない静かな雨に落ちていく
その軌跡は優美な曲線を描き私の躰に添う
あゝこれは落ちているのではなく春の雨に
伸びた蔦が私を飾っているのかも知れない

0 3

あの頃と何も変わっていない気がするけれど、卒業証書の入った筒を持ってさんざめく彼女たちを見ると目を細めてしまうのは、やっぱり私もおばさんになった証拠かな。貴女たちの未来が幸せでありますように。そして、その眩しさがまだ少しは私の中にも残っていますように。

1 5

私の心に暖かい火が灯るとき
あなたの心のどこかは
擦り減っているのでしょうか
マッチのように
私のどこかを擦り減らさないと
夢を見ることは
できないのでしょうか
ふたり身を寄せながら
暖かい方が良いのでしょうか
寒い方が良いのでしょうか

0 5

コーヒーの香り
名も知らぬ鳥のさえずり
カーテンに踊る日差し
気がつくもの
目に映るものを
折り込んでゆく
春の折り紙は
密やかな恋慕にも似て
くちびるが
微笑みを形づくる

2 6

熱く迸っていくのだ
それは乳のように
胸から果てへと
産み落としたものの
慟哭にも似た
呼び声ゆえに
夜毎に
白い血を流し
銀河は奔流となる
見えぬ果てへ
熱は届くというのだろうか
それでも
熱く迸らせるのだ

2 6

君が好きそうだったからって
例えばスイートピーの一輪でも
キャンディの一袋でも構わないんだよ
大切なのは
あなたが私を想って行動してくれること
やっぱり言葉や態度で示してくれないと
想いは伝わらないから
いいから
ほら
あなたの言う
お菓子業界の企みにはまってきなさい

2 5

失って初めて分かる事は
失ってしか分からない
頭で理解すること
感情で受け止めること
いつか
別れが来るときまで
あなたと私は
どこにでもある日常を
ただ過ごすのだ
いつか来る別れのときまで

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いつか来る別れが苦しいからと
想いを手放す事ができるなら
こんなに憧れたりはしないだろう
あなたはただあるがままで
私もまたあるがままに
この想いを受け入れていくしか
ないのだという事は分かっているけれど

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寄せ返す波のように
深い悲しみと
やり場のない怒りは
繰り返されるけど
繰り返されるのならば
あの例えようのない
喜びと楽しさも
必ずこの手に戻るのだと
信じて祈る
祈って誓う
そんなあなたの為に
私も祈る
祈って誓う

0 2

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カメックス。この大砲、正面攻撃しづらそう。

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https://t.co/zAPkacWEL2

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ファイアローの赤いぶち模様が怖いので、克服したして描きました。でもやっぱり怖い。

0 4

旅行代理店のポスターが、遠くの街へと誘っている。けれど。いつもの横断歩道とは違う歩道橋を渡ってみたり、いつもよりひとつ手前の角を曲がってみたり。私はいつでも旅をするチケットを持っている。負け惜しみじゃないもんね。ポスターの猫がにゃあと笑った気がした。

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スキップしたくなるような時は
ポップに決めるチョコミント
なんだか調子が出ない時にも
スッキリさせるチョコミント
暑い時には勿論アイスで
ダブルいきますチョコミント
寒い時にはお部屋を暖め
アイスもオツなチョコミント
本能が叫びただ食べるだけ
理屈はいらないチョコミン党

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私は真っ赤な椅子が欲しい
豪華な一人掛けの椅子が
それはまるで王者のように
絶対的な一人の私を肯定する
けれど
あなたからの一本の
真っ赤な薔薇でも構わないのよ

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リリーラ。脚5本(1本は尻尾?)なのに今さら気づきました。

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先輩のお気に入りは豹柄の靴らしく、僕は豹柄の眼鏡を買った。勿論その意味を言うつもりはない。「あれ、メガネかけるの?」「先輩!あ、これはブルーライト対策で」「ふうん……ふふっ」うわ、その意味深な間と笑顔は何なんすか。木陰の豹の余裕すか。うう。僕に豹柄は早すぎた。

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