「子ジカはアタシ……この格好のアタシとはイレギュラーな出逢い方してるけど。コイツはアタシが聖杯パワーでフォームチェンジした時のおまけみたいなものよ」
「リーザのおまけ……リリの弟かな」
「産んではいないからセーフよ?」
「英霊さんって基本子供はできないよね?」

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「あら子ジカ、タケ男との打ち合わせは済んだの?」
「うん。それで、タケルくんの履歴書だけど──」
「ちょっと何よコレ!? それにアイツ……」
「わたしも驚いたよ。こんなすごい力を持つタケルくんが呼ばれたなら──きっと、今度のへんてこ事件は一筋縄じゃいかない」

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「思ったより手こずっちゃったけど……お帰り、駒ちゃん」
「ただいま戻りました、六花さま。時に……あの水を操る殿方、特定のお相手など、いらっしゃるのでしょうか?」

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(水のセイバー……英霊ヤマトタケル。右手とは相性が悪いのに、なおこの威力。こんなすごい英霊さんが遊びに来る理由は、なんなんだろう──?)

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「まずは協力に感謝する、戦闘隊長。その上で聞きたいけど──どうしてあそこが分かったんだい?」
「さあ? ヨメの声がしたから来てみたらアナタがいた。それ以上でも以下でもないわ。アイツの声に向かう者なら、どうせやることは同じでしょ。それだけよ」

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「それにつけても」
「なぁに?」
「先輩がうなされていないのを、何年かぶりに見た気がします」
「そうかなぁ? 最近は(前より)穏やかな目覚めだよ?」
「──。いえ。エリザベートさんなら、もっと詳細に言語化できるかと」
「?」

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(最初の一歩を思い出せ、か。──ありがと、アシュ兄。この手、この拳に添えて連れて行くよ。あなたがくれた炎の護り、あなたがかけてくれた言葉。オーディールコールの試練を超えて、最後の相対まで、きっと連れて行くから)

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「──それと知らず僕らの行方を阻んだのは、強壮なる外征妖精騎士ブリトマートだった。無論、ゼムルプス副長から雪原におけるサバイバル法を教示されていた我々だ。沈着かつ冷静にその場を収めたとも。そう、エレガントにね」

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「初日はちょっと不慣れなところもあったけど、ミス・アルクェイドが手伝ってくれてね。おかげで、配達先に『求めるもの』を届けることができた。──何を贈ったのかって? それはね──」

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「わたしもよくやりがちだけど、あんなに最短最速一直線で飛び出していくなんてね……」
「前半部は来年の課題にしていただくとして、どうしましょう、先輩」
「ついて来るなって言うなら、先回りしかないね。アンヴァルくんが早速役に立ちそうだよ」

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「──それで、この子ですか」
「うん。マナお母さんの白馬ってことは……」
「アンヴァルですね。長腕のルーに貸し与えられた、海も陸も駆ける馬。波飛沫の名を持つ名馬……いえ、神馬と言うべきでしょう」
「馬の神霊さんかぁ……」

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(これがとら姉のフルパワー……セイントグラフが精製できても、滅多なことで使うわけにはいかなさそうだね。この実射試験で、もう少しコントロールを覚えてくれるといいんだけれど)

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「いかがですか六花さん。珍しくお仕事モードでのジェット三段突き、いえ、蒼穹三段突きは」
「ジェットで急上昇してその上蒼穹だと、ちょっと翔子ちゃんを思い出しちゃうかな……」

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「哲学者?」
「そう。ディオゲネスって人でね。ボロをまとって樽の中で寝起きしている変わり者だった。身一つで犬のように暮らし、既成の権威に喧嘩を売っていた。僕が大王でございって名乗ったら、儂は犬だと返されたものさ」
「ほんとにへんてこな人だね」

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「っていうか! いい感じにキラキラシュイーンしたのに、なんでいるのよアナタたち!」
「お前が六花のかみさんか。後処理用に六花の部屋をここに繋げてる。しばらく我慢しろ」
「わたしは烹炊班希望の新入職員です。黒蜜きな粉ラテとか、この冬いけると思いませんか」

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「お眠りなさい海道覇王……あるいは、それを夢見てしまった者よ。六花ちゃんにならってあえて告げましょう……今川氏真! あなたを、誰の思い出にも残しません!」

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「今川さん──あなたは!」
「バートリー繁縷六花。貴様が歴史の先に立つものと言うならば、貴様の拠って立つ人理を砕こう。貴様が我が腹心を謗るならば、主として貴様にその非礼を返そう。貴様の怒りと愚か! その報いを今受けるがいい!」

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「伊東甲子太郎。──あなた、やる気あるの?」
「なんです? 復讐を成就した喜びを享受してなぜ悪いのです」
「わっかんないな。わたし、お家が燃えて、家族もいなくなって、人理を取り戻す復讐で千人も万人も殺したけど。言うに事欠いて、あなた、それを、楽しんでるの?」

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「一時はどうなることかと思いましたけど……すでに五稜郭はコリジョンコースに入りました。開戦劈頭、2時間のタイムラグ。結局それが死命を分けた。あなた方の負けですよ、繁縷さん──」

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