イルファス
「あの人……たまにくらい
ファイエの前に顔出せばいいのに。
住居の移転先も手紙で知ってるんだろうし。

見た事も無い実の親をこっそり探されるより
ファイエにとっては
あの人の方が”立派な親”なんだからさ……(´・ω・`)」

リープ
「うゆ?何のこっちゃ??」

0 6


通り過ぎようとするファシーに
イルファスが会釈したのを見て、
慌ててリープも会釈する。

ファシーは
「アシフェ様のお弟子さんたちですね😊
またお邪魔させて頂きますよ」と言い
会釈を返し、意気揚々と去って行く。

その小さな背中を
じっとイルファスは見つめていた。

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★アシフェルード邸の庭~

リープ
「あ!イルちゃん
お帰りなさ~い!😆」

イルファス
「ただいま✨(←上機嫌w)
……ん?」

※アシフェルード邸から出て来る
ファシーを発見。

リープ
「師匠の知人さんだとか。
小人さんだからああ見えても
大人の女性なんだって~!」

0 6


ディルミーサ
「早めに”親代理師匠離れ”させておいた方が
本当の親元へ戻しやすそうだし🎵」

アシフェルード
「気になるのは『そこ』なのだ。
11年も経った今、親が見つかるとも限らんし
見つけたところで今更、それが
”本当に弟子のためになるのか”も
些か疑問だ……🤔」

0 5


「本来の異世界調査・報告も疎かには出来ないので
まだまだ世界中を訪ね歩けてはおりません。
私は、諦めない……可愛い弟子のために」

ファシーは瞼が開いているのか解らない顔立ちだが
その言葉にはとても強い意志が込められているのを、
アシフェルード夫妻は感じ取った。

0 6


ファシーは鞄から
”一着の産着”を取り出して見せた。
弟子が、拾った時に着せられていた物で
この生地を生産出来る国を
探して回るところから始めていると言う。

ディルミーサ(アシフェルードの妻)
「まあ、珍しい模様の織り方……!
残念ながら、私も存じ上げませんわ💦」

0 6


次元の歪み(すぐ閉じてしまったが)の側に
その赤ちゃんが居た事と、
”突発的な次元の歪みは大抵
(彼女の世界からは)この世界に繋がる事が多い”
と知ったから、そう判断した。

アシフェルード
「この世界は広い……何か
確固たる手がかりが無いと探すのは困難では?」

0 6


その人の名は「ファシー」。
小人族の魔女でもあり
当時の家の近所で「人間の赤ちゃん(♀)」を拾い
弟子として育て上げた。

『異世界視察員』の役目を受け入れたのは、
その弟子が
「この世界から紛れ込んだ可能性が高い」ので
”弟子の産みの親探し”を兼ねるためだと言う。

0 6


イルファス
「じゃあ、またな……ファイエ」

ファイエ
「定休日は火曜日よ!
覚えといてよね……イルファス」

まあいいか。
同世代の友達も居ないし、家には誰も居ない。
休みは退屈なだけだから
暇潰しに異次元空間の美術館モドキへ
遊びに行くのも悪くないかもね……!☺️

0 9


イルファス
「俺、よくここに呼び出されるから……
多分、時々……会える」

ファイエ
「ど、どうしてまた会う必要が」

イルファス
「…………そうか、嫌なのか」

ファイエ
「ううん!!
全然そんな事は!!(;゚Д゚)ノ」

イルファス
「。+゚(*´∀︎`*)。+゚」

0 5


イルファス
「俺が以前、爺さんに言った”やり残した事”は
お前が本当に救われたのかを知る事でもあった。
これで本当に救済者を終えた事に悔いは無い
……と思ったが……」

ファイエ
「が?(*゚o゚*)」

イルファス
「…………。

たまには、また……
ここ(GBD)に来いよ」

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イルファス
「……そんなにキモいか?💦」

ファイエ
「えっ?ち、違うわよ!
意味が解んないだけ!
むしろあんな仏頂面だった事を思い出すと
表情豊かになって嬉しかったと言うか(*><)💦」

イルファス
「お前には、やっぱり
頭にリボンが凄く似合ってると思ったから……」

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ファイエ
「今度は、いきなりワクテカ状態!?Σ(゚Д゚;)
他人が頭にリボン着けるか着けないか、くらいで
ここまで一喜一憂されると、
何かキモイわよッ!?(;゚Д゚)ノ」

0 7


ファイエ
「……何よもう!
馬鹿にするなら、もう帰る!!😤」
※踵を返す

イルファス
「……?! 待て!」

ファイエ
「あ、それ……」

イルファス
「お前のじゃないか?」

ファイエが振り返ると
イルファスの差し出された手には、
落ち着いた黄色のリボンが握られていた。

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イルファス
「……何となく。だから
”苗字が無いからって好き勝手にフルネーム作った
ある人物”を見習って、今の所
俺は『イルファス=レイル=フルオライト』と
名乗る事にした🙂」

ファイエ
「はぁ( ゚д゚)……”レイル”ってどういう意味?」

イルファス
「……今は秘密」

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イルファス
「なんか……助けてもらったみたいで、
そのせいで散々苦労を掛けてしまって、
申し訳なかった😔」

ファイエ
「そんなのいいんだってば!
こういう時は、謝罪じゃなくて
”ありがとう”でしょ!?💦」

イルファス
「あ…そうだったな……

あ……ありがとう……!」

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ファイエ
「あっ!? 名前ーーーッ!!?」

※ここでやっと思い出したのです。
名前を聞かないまま会話を続けていた事に。
(因みに、梅子はいつの間にか失踪中w)

イルファス
「ああ、お前は”ファイエ”って言うんだろ?
全部、あの爺さんやバカ創造神から聞いてる😌」

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イルファス
「その人は男だぞ?
どうして女って発想になるんだ(・・?」

ファイエ
「な~んだε-(´∀`*)ホッ

ぬ、ぬいぐるみ作るなんて普通
男子とは思わないじゃない💦
それで、てっきり彼女かな~って……(;'∀')
(って、なんでホッとしてんのよ私?)」

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ファイエ
「じゃ、何で持ってんのよ?😓」

イルファス
「とても大切な人が……
わざわざ俺のために、作ってくれたから……」

ファイエ
「嘘っ!? もう
彼女とか出来てるわけぇっ!!?Σ(゚д゚lll)」

イルファス
「……は??( ゚д゚)」

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ファイエ
「そのぬいぐるみ、ずっと
落としたままでいいの?😅」

イルファス
「あッ!!?Σ(゚Д゚;;)」

※慌ててぬいぐるみを拾って後ろ手に隠す

ファイエ
「何で隠すのよ?🤨」

イルファス
「な、何か
恥ずかしいだろ……💦💦💦」

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