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継父が死んだ。ママが涙を流してる。まだ私が幼かった10年前、ママが再婚、パパになった。ママよりも一回り年下で、兄のように私は慕った。その感情が移ろったのは高校に進んだ2年前。躊躇うパパを押し切った。愛する人が病死した。嗚咽が漏れる。喪失感と、最期までママに悟られなかった安堵の念で。
年下の夫が死んだ。10年前に再婚した。幼かった私の娘もよくなつき、本当の家族のようだった。高校の制服姿で綺麗な娘が涙を流す。安堵と憎悪で私も泣いた。よかった、バレずにこの子を守れて。悔しい、娘に心を奪われて――。愛する夫はいつしか娘を女と見ていた。以来、密かに食事に微毒を混ぜ続けた。