『溺愛モラトリアム』(P77)

慣れないから「変」だと感じて、排除しようとする。ちゃんと知ろうともせずに、自分の知っている世界だけが正しいと信じて。
それはとても狭くて、危険な感覚だ。

5 83


『おとなりの野獣さん』(P234/雄豪)

「たとえ誤解したとしてもマトモな人間は犯罪なんかに向かわねえんだよ。どんな言い訳をしようが、人としてアウトな一線を越えたほうが悪いに決まってんだろ」

6 99


『ランチの王子様』(P176)

嫌いなものを攻撃するより、好きなものを褒めた方がよっぽどいい。自分も幸せな気持ちを反復できるし、「これが好き」「よかった」の声で自分の好きなものが盛り上がるかもしれない。

6 108


『たべごろ誘惑ハニー』(P130/モモ&彰芳)

「アキ兄ちゃん大好き」
「やっぱり起きてたか」
「……! ねごと」
「寝てるやつが自分で寝言って言うわけないだろう」

4 92


『蜜恋エゴイスティック』(P214/翔吾)

「どんな希理さんでも愛してますけど、大事なことを間違えたら駄目ですよ。……ひどくはしないけど、無茶したらすみません」

5 99


『いじわる偏愛ダーリン』(P154/風見)

「解決策を考えない思考は悩むための悩みであって、神経を消耗するだけだ。やめとけ」

8 89


『お兄ちゃんのお嫁入り』(P188/宗匡)

「チビのうちから慣れてりゃ偏見もなくなるだろうし、偏見なんてもんはひとつでも少ねえほうが本人にとっても幸せだ」

3 110


『しあわせ片恋暮らし』(P295/徳子)

「好きなものは人によって違っているのが当たり前よ。むしろ、違うからこそたくさんの喜びが生まれる土壌になるのに、それを許せない人たちによって世界が一色に均されてしまうのは怖いことだわ」

5 104


『キスと小鳥』(P204/利仁)

「なにごともやりすぎたらひずみが生じるもんだ。人間の快適さだけを追求すれば、ろくな結果が生まれない」

8 104


『純愛スイーツ』(P144)

握るたびに返してくれる、自分のものにはならないやさしい手。
からん、ころん、と下駄が鳴る。
りんごあめは甘くて、果肉がほんの少しすっぱい。
月がとても綺麗だった。

8 132


『ふたり暮らしハピネス』(P154/安里&キヨ)

「キヨは自分に厳しいねえ」
「そんなことないよ。同意がない性行為は、どんな言い訳したって暴力だからね。ついでにいうなら片方が勝手に思いこんだり、断れないように仕向けているものは同意じゃないし」

8 72


『はじめての恋わずらい』(P6/直史)

「悲惨なことや面倒なことはニュースを見てるだけでも嫌になるくらいあるからさ、できればフィクションの世界らしい楽しいのが読みたいんだよねえ」

6 89


『幼なじみ甘やかしロジック』(P91/壮平)

「人って『見えないもの』は『ないもの』として無意識に扱うものだし、『なんとなく目に入ったもの』から得ている情報って自覚している以上に多いから、興味のあるなしに関係なく多様なものが並んでいる状態って案外大事なんだよね」

8 97


『恋とうさぎ』(P125/相模原)

「環境が人をつくり、その人がまたのちに環境をつくるからこそ、教育の影響力は計り知れません。影響力をもつ立場の者は当然のことですが、ひとりひとりの大人の志が大事ですよね」

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『ダメ博士とそばかすくん』(P54/実里&博士)

「博士! 大変です!」
「ん?」
「俺の、目の前に、ダメ人間がいます!」
「……それはつまり、私のことをダメ人間と言いたいのか」

8 116


『初恋ドラマティック』(P188)

目の前に舞い降りてきた奇跡を大切に抱きしめて、時がきたら手放さないといけないとわかっていたからこそなおさら愛おしんだ。
ぜんぶ覚えていたかった。
求められるものは何もかもあげたかった。

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『嘘つき溺愛ダーリン』(P300/澄絵伯母)

「生きるっていうのは、自分の身に起こるすべてをただ受け止めるだけじゃなくて、自ら世界を愛そうとすることを言うんです」

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