時巻軸
ザネッタとの戦いの後

━ククルビタ 医務室━

扉をノックする音が鳴る

ランティス
「…失礼するよ」

医務室に入ってきたのは
片腕を失った赤い蝙蝠だった

ランティス
「すまない、また片手が持ってかれてしまってね… 良ければ直して貰えないかな?」

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数日前

マクシオン西部 ━首脳会議━

「それで、僕が裏切ったというのかい?」

赤いスーツを着た男が
証人席に掛けられていた

『そうだ!!貴様が目の前の金欲しさに我々を裏切って情報を地球の企業に提供したのだ!!』

「ふ、冗談を… 長い目で見たときに損をする取引など…」 https://t.co/rUsqB2Ysvj

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部屋にノックの音が響く

「やぁ、こんにちは」

赤い蝙蝠がいつも通りの雰囲気で訪れる

「これ、差し入れだ 」

…いつしか渡しそびれた
トランク一杯の
極端に甘いヘルダーラント名産お菓子
が渡される

https://t.co/NqZ4u8DRDQ https://t.co/3ZweA9Vv3P

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レティア「フラン、ご主人様と光里様の為にこの戦い勝ちますよ」

フラン「ハイッ!!」

レティアがバリアドローンを展開し
フランにエネルギーシールドを纏わせる

レティア「貴女に合わせます 気が済むまで暴れなさい」

フラン「分かりましタ!!」 https://t.co/cN6EQa0Jae

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レティア
「ご主人様!!」

フラン
「ランティスサン!!」

腕を持ってかれたランティスに
レティアとフランが声をあげる

ランティス
「二人とも…僕は大丈夫だ それよりもやることを…」

二人は首を黙って縦に振ると
ザネッタの方を向いた https://t.co/Jw151bWNLJ

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フラン
「光里サン!! 私も手伝いまス!!」

白虎が空を舞い
ザネッタの首に蹴りを放つ https://t.co/kKLjCzEpM7

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フラン
「ふぅ…今夜は大漁ですネ…」

フランはへたりこみながら尻尾をパタパタしている

ふと思い出したように通信機を起動する

フラン
「ラグナサン、レティアサンは大丈夫でしょうカ?」

ラグナ
「地下のせいか反応が無いな…電波が悪いだけならいいが…」 https://t.co/OwyyPnjtN4

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フラン
「蛇は串焼きが美味しいですよネ よく故郷のEO1で食べてましたヨ」

そう軽口を叩きながら
白虎の異邦神は素手で蛇達を引きちぎり
蹴りで切り裂く

フラン
「お腹いっぱい召し上がれデス♪」 https://t.co/tY8BMSSCE0

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「光里サン!!」

白い閃光が蛇達を引き裂く

そこには一匹の白虎が立っていた

フラン
「…貴女はワタシを助けてくれましタ…だから…貴女のに為二…ココはワタシが相手をしまス!!」 https://t.co/m76zdh4Xdj

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ククルビタ ━自室━

ランティス
「どれ…物語はついに終局といったところか」

仕込みは終わった
後は全て計画通りに通るかどうか…

フラン
「ランティスサン なんか楽しそうですね♪」

レティア
「えぇ、そうですね♪」

ラグナ
「あれ…絶対ろくでもないこと考えてるぞ?」 https://t.co/8TbbZI3J9b

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落ち着いたレティアを連れ
ラウンジに戻る

気付いたら既にシノブの姿はなかった

椅子に腰を掛け
テーブルを囲う

ランティス
「落ち着いたかい…今後はどう呼べばいいのかな?中佐」

ランティスが黒髪の少女を見る

「はい…その…これからも…レティアとお呼びください…」 https://t.co/61VO0h710V

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フラン√

ククルビタ ━ラウンジ━

レティアが去った後

ゲストが集まるラウンジで
フランとレティアはカクテルを飲んでいた

そこへ赤い衣を纏った蝙蝠と
黒髪の蛇がやってくる

ランティス
「やぁ二人とも」

フラン
「光里サン!?」

アテナ
「社長も!?」

二人は驚く https://t.co/UqSfEZw78X

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レティア√

ククルビタ━甲板━

静かに夜風を浴びる少女が遠くの夜景を見ていた

短く切った黒髪が風になびき
小さな水滴が風に乗り舞う

「…なんで…なんでまたあの女が出てくるの…」

彼女は小さな声で呟いていた https://t.co/UqSfEZw78X

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ランティス√

ククルビタ━病室━

三人が出ていくのを見送ると
ランティスは着替え始める

しかし、右腕は動かず
上手く服を着ることが出来ない

「…困ったな… これなら着替え手伝って貰えば良かったか…でもな…」 https://t.co/Td4WTHmFia

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ククルビタ━病室━

ランティスはノートパソコンで
ニュースを確認している

情勢は日々大きく変わる
一日見ないだけで10年の損失になる
こともある

部屋がノックされる

ランティス「どうぞ」

と言っても来るのはフラン
くらいだろう…

彼女の回復力は目を張るものがある https://t.co/0uiWzIDMtX

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二人の女性がククルビタの搭乗手続きを行っていた

レティア「はい、ランティス・ヘルダーラントの関係者です」

アテナ「これ、ヘルダーラントの証明書とうちらのパスポートな」

入り口で渡した書類とパスポートには偽装の類いはなく
国家から正式に発行された物となっている https://t.co/DbVUqxgNMt

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蝙蝠は機能停止した
魔神皇の前で頬を流れた雫を拭う

遠方からバイロンの回収部隊が集まってきているようだ

ふとマロンが心配になり見るが
彼女は翠色の結晶の中で眠りについていた

おそらく魔神皇の生命維持装置だろう

片腕を失った男は静かに歩み出す https://t.co/Gw5pQeLD33

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地上から、流星として落ちた筈の白い閃光が駆け上がる

「来ましたわよNo.666、フラン!」

ライフルを浴びせつつ二機の異邦神の援護に入る

「最低でも言葉を交えなさい、でなければ貴方は化け物と同格に成り果てますわよ雷神!」 https://t.co/kKKXHupzTT

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━ヘルダーラント邸━

レティアはククルビタに行くため
事業引き継ぎを行っていた

レティア「ここはこうで…」
ラグナ「ふむふむ…」

山のような書類やデータをラグナが読み漁る

ラグナ「我々の身体を増やしてくれ無いか? 身体一つでは足りないぞ?」 https://t.co/AmnDGswL8v

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エクリプス・ノアの後を追ってメルフィーナも駆けつける

メルフィーナ「デイビッドの後をつけたら……何なの?
バイロンはこんな厄介者も戦力に入れてたのね、さて……
そこのお嬢さん、貴女が要請したのよね?」
マロンに通信を入れる https://t.co/5i6ZW69lxT

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