喜多川歌麿筆 大文字屋内ひと本 文化3(1806)年
文を書く手をとめて、筆の穂先を直すしなやかな指先に花魁の気品が見て取れる。大きく四角いかたちに捉えた勝山髷の特異な描写は、享和から文化3年までの歌麿最晩年の作品によく見られる。

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