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大学時代、小さな文学賞で佳作を取る。筆一本で生きていく、と中退した。「好きだけど不安なの」。3年つきあい、未来を誓った彼女は消えた。バイトでしのぎ、喪失感を文字に換える。10年後、僕は文学賞に選ばれた。失わなければ得られなかった。あの日の彼女が書かせてくれた受賞作。題名は『失恋』。
水着屋さんで散々迷う。夏休み、流れるプールに誘われた。高校の先輩とつきあい始めて3か月。まだキスまでだけど、その先もちょっとだけ期待している。先輩は小さい胸でも平気かな。握り締めたワンピースを元に戻し、勇気を奮ってビキニを選ぶ。ごめんね、先輩。内緒で反応、確かめさせてもらいます。
高校の後輩とつきあい始めて最初の夏。流れるプールに遊びに行った。「ちょっと頑張りました」。微笑む彼女は可愛いビキニ。僕は内心ドキドキだ。じゃれあって、彼女が先に水からあがる。「何か飲んで休みましょう」。やめてくれ、前屈みで僕に手を伸ばすな。おさまらず、ますますプールを出られない。
デュエスの日になんもないの寂しいから
卒業後再会してお酒飲んでる
つきあってないデュエス
※エ:モブ彼女いた
デュ:モブ女性と経験アリ
”おつきあいするまでキスしません!”より
ほかの女と浮気された。待ち合わせには決まって遅刻。貯金もほぼない。よく社会人を続けてられるね。5年つきあい、ついに我慢の限界で、馬鹿、と彼に別れを告げる。誠実で、優しい人を探すんだ。半年努力してみたけれど、やっぱり彼が忘れられない。本当に悔しい。馬鹿は私だ。あいつの顔が大好きだ。
恋愛ドラマの撮影現場で気遣われる。私はヒロイン、彼は恋人役だ。触れるようなキスをされ、視聴者に失礼だ、と私は怒る。「……そうだな。お互いプロだし、見透かされるな」。再撮で、私は舌をしのばせる。秘密でつきあい半年前に破局した。視聴者もプロ意識も口実だ。元カレをまだ私は諦められない。