振り向くは謝意と思へり蜥蜴去る

5 42

寒暖のかくれんぼしている皐月


Anders Zorn - In The Hammock (1882)

4 25

竹の皮散る 口先の運命の上に


Hu Jundi - Qingqui II (2021)

4 13

走り茶や夜眠れなくなりにけり


Rob Gonsalves - Bedtime Aviation

3 11

カレー食えば沈む夕陽も夏めけり

7 35

畦道をちんどん屋行く麦の秋

6 37

麦飯にとろろならもう死んでよし

まぁ別に麦とろを食べなくても、
いつでも死んでいいとは思いますが。
基本的にぼくはやはり、できれば生まれて来たくなかったので。
 
ただ麦とろはむちゃくちゃ美味しい。

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子燕の歌う私のお父さん


Helene Schjerfbeck - Portrait of a Child (1883)

2 8

初夏の歌流れ漕ぎ出す地中海

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千々に咲き乱れし胸が卯月波


Giovanni Segantini - A Mermaid Being Mobbed by Seagulls (19th Century)

3 15

目白鳴く日頃の感謝を伝える


Samuel Peploe - Pink Roses (c.1906)

5 13

五月雨や君と来るんじゃなかったな


Giovanni Segantini - Idillio (19th Century)

2 11

夕風呂の開けたる窓や末の春

5 45

タンポポは知らず廃線なりしこと

5 55

花いちご多分今も嫌いじゃないの


Joaquin Sorolla Y Bastida - Italian Girl with Flowers (1886)

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鳥風に吹かれて予期せぬ幕切れ


Raffaello Santi - Miraculous Draught of Fishes (1515)

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鶴も去るのにあたしたちこのまんま


Hu Jundi - Story of a Girl and a Crane (2015)

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春怨のうちに後刻となりにけり


Edward Robert Hughes - The Valkyrie's Vigil (c.1915)

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春愁ふ
🍃気紛れな風に誘われ春愁ふ

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