“元気そうだけど、熱は下がっていない。スープをレイターの口へと運ぶ。
「うめぇ。ティリーさんに食べさせてもらえるとは、手ぇケガしてラッキーだな、俺」
そう言ってにっこりと笑った。『愛してる』という声を思い出し、わたしはあわてた。”


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“目を覚ましたレイターは元気そうに食事をとっていた。
「よっ、ティリーさん。飯、もう食ったかい? アーサーは食に興味がねぇんだけど、思ったよりこの艦の飯はうまいぜ」
さっきの怯えた表情が、うそのようだ。あれは一体何だったのだろう”

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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(14) パスワードはお忘れなく
両手をけがしたレイターにティリーは食事を食べさせた
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様子がおかしかったレイターが静かに寝息を立てていた
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そして<少年編>では『赤い夢』を見るレイターの物語
みんなつながってます

「寝たくねぇんだ。『赤い夢』が出てくる」
 レイターは怯えていた。血で溺れ死ぬと言う悪夢か。
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“「嫌だ。赤い夢、見たくねぇ」
 小さい声だったけれどはっきりと聞き取れた。赤い夢? 
 赤い夢、という言葉に聞き覚えがある。どこで、聞いたんだろう。”

 第四十一話(13) パスワードはお忘れなく|48ノ月 https://t.co/qs37f5YPyu

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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(13) パスワードはお忘れなく
様子がおかしいレイターにティリーは驚いた
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医官のジェームズは「レイターがちゃんと対処した」とティリーに伝えた
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“アーサーは納得したようにつぶやいた
「なるほど、今も自白剤の影響下にあるようだな」
「あんた何、うれしそうな顔してやがる…」
「今ならお前のいろいろな悪事を聞き出せそうだな。去年、裏金をいくら横領した?」
「あんた、鬼かよ」
「冗談だ」”


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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(12) パスワードはお忘れなく
医官のジェームズはレイターが自白剤に反応した兆候があるとアーサーに伝えた
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アーサーの艦に到着するとレイターが「愛している」と言ったようにティリーには聞こえた
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<出会い編>第四十一話「パスワードはお忘れなく」連載スタートから1年10か月。

ついに、レイターがぽろっとティリーに告ってしまいました。
けど、この人、ボロボロで、自分の言ったことを果たして覚えているんでしょうか?

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“「レイターは?」
怪我をしていることはわかっている。変な薬物も打たれたのだ。心配だ。
次の瞬間、レイターが後ろからわたしの体を抱いた、ように感じた。
耳元でささやくような声がした
「ティリーさん、愛してる」
「え?」
今、なんて言った?”


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わたしはただレイターの手を支えていただけだった。
レイターはきちんときれいにキャメロット号に着艦させた。
ぶつけて構わない、と言ったのはわたしの緊張を解くためだったのだろう。船をぶつけるという言葉はこの人の辞書にはない。https://t.co/vJiEdRKxmT 

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“「後は着艦だ」
緊張で手が震えた。ペーパードライバーのわたしがもっとも苦手としている着船。しかも初めて乗った戦闘機。
「どうせアーサーの艦だ。ぶつけても構やしねぇから」
『おい、聞こえているぞ』
アーサーさんのいらだった声が聞こえた。”


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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(11) パスワードはお忘れなく
レイターが「愛している」と言ったように聞こえた
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“「一つだけ言っておく。あんたの親父に殺された俺の仲間にも、俺と同じ年の子どもがいた」 
 彼の父もまた、彼と同じような境遇の子供を生んでいたということだ。    
 「……」
 ロベルトが無言になった。”


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「レイターは死を恐れていない」というチャムールの言葉をティリーは思い出した
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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(10) パスワードはお忘れなく
追いかけてきたロベルトをレイターが撃った
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“「っつう」
レイターが小さな声でつぶやいたのが聞こえた。
「心中したくなかったら引っぱるんだ」
ぐっと力を入れる。船が急上昇する。身体がレイターと密着する。こんな時なのに、安心感に包まれる。レイターと一緒なら、もうどうなってもいい。”


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