レイターとティリーはゲリラの戦闘機を奪って宇宙空間へと飛び出した
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“「わたしのせいで、あなたを危険な目に遭わせて」
「逆だろ、俺のせいであんたが危険な目に遭ってんだ」
こんな状況なのに、レイターは笑顔を見せた。
「レイター、あなた、一体何者なの?」
「…銀河一の操縦士さ」
一瞬、躊躇したのがわかった。”


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“レイターはわたしの動きに合わせて身体を揺らし、器用に手錠から両手をするりと抜いた。
この人は、わたしさえいなければ、こんな目に遭う前に逃げることができたに違いない。”

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レイターが連邦軍の一つ目のキーパスワードをゲリラに伝えた
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“どうして、レイターが連邦軍のパスワードを知っているの?
今、連邦軍のシステムはどんなことになっているんだろう。パスワードが漏れて、ウイルスに侵入されて、…考えるのも怖い。
いっそ、わたしがここで死んだ方がよかったんじゃないだろうか”

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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(7) パスワードはお忘れな

ティリーを人質に取られたレイターは連邦軍のキーパスワードをゲリラに伝えた
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”苦しそうなレイターを見ていられない。
「もうやめて!」
夢中で叫んだ。
「言っただろ、俺はこいつを、許すわけにはいかないんだよ」
ロベルトが怖い顔をして、わたしに近づいてきた。
手にナイフを持っていた”

ティリーの運命やいかに
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“ ロベルトはレイターの襟ぐりをつかんで顔を引っ張りあげる、とレイターの目をにらみ付けて言った。
「十年前、父の最期を覚えているか?」
次の瞬間、レイターの様子がおかしくなった。”
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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(6) パスワードはお忘れなく
ロベルトはレイターの襟ぐりをつかんで殺された父のことを問いただした
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“「はんっ、よく言うぜ、自白剤も条約じゃ禁止されてるだろが」
レイターに言い返すだけの元気があることにほっとした。
「われわれはゲリラだ。条約には調印していない」
ロベルトは注射器をリーダーから受け取るとレイターの腕に自白剤を打った”

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ゲリラは連邦軍のキーパスワードをレイターから自白剤で聞き出そうとした
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“連邦将軍家のご子息は、情報通りの切れ者だ。
七年前、亡命を希望していたレイターフェニックスを、銀河連邦へと連れ帰ったのだからな。
レイターフェニックスを許すわけにはいかない。
我が友であった英雄『ハゲタカ大尉』の命を奪った彼のことを”

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“家族を殺された。なのに、殺した相手は何の罰も科されないどころか、評価が上がる。それが戦争。
残された家族の怒りと悲しみはどうやって解消されるのだろう。
復讐はやってはいけない。頭でわかっているのに感情がどこかで許容している”

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“奴の姿を初めてテレビで見た
S1最終戦。あいつの操るS1機は確かに凄かった『無敗の貴公子』なんて目じゃない。戦闘機乗りの飛ばしだ。あの腕で英雄だった親父を殺したのだ
そして、復讐のチャンスは訪れた。今、レイターは俺の前に転がっている”

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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(5) パスワードはお忘れなく
ライロットがロベルトに英雄だった父の死の真相を伝えた
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“葬儀を終えてしばらくして、父を撃ち落としたのが、連邦のエースパイロットではなく俺とほとんど年齢の変わらない少年兵だ、という噂が流れた。
英雄だった父を表向き非難する人はいなかったが、何となく周囲の空気が変わるのを俺は感じた。”

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ロベルトは父親が帰ってくる日を待ち焦がれていた、
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“ ロベルトが追及する。
「そうだ、俺が殺した」
 レイターは今、「俺が殺した」と口にした。
 その言葉が、わたしの心の回路にグサリと刺さった。頭が働かない。”

 <出会い編> 第四十一話(4) パスワードはお忘れなく https://t.co/lT7hYy2g9y

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レイターは十代の前半、アーサーさんと一緒に連邦軍の軍艦に乗っていた。
そして、戦闘機の実戦で五十二戦五十二勝の成績と聞いた。
レイターは、何も言わずただ蹴られていた。
まるで、このまま殺されてもいい、と死刑を受け入れた死刑囚のように。
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銀河フェニックス物語<出会い編> 第四十一話(4) パスワードはお忘れなく
ロベルトの父親がレイターに殺されたと聞き、ティリーは衝撃を受けた
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