避暑地の軽井沢みたいなお洒落なカフェでブランチなんて素敵、と思っていたけれど。剪定された街角のプラタナスは新芽もまだで寂しい姿だし、セットのミモザサラダの黄色も何だか余所余所しい。あーあ、今ごろ田舎では、満開の木瓜の花と菜の花のおひたしを楽しんでるんだろうな。

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肉まんあんまんもどっちも好きで、蜂楽饅頭も黒あん白あんどっちも好きで、何でも半分こにするのが自然になって。バレンタインデーのチョコレートも半分こ。そして今日も半分こ。これからは生活も半分こになるのかな。なんて、そんな期待も今は半分。いつか分け合えるといいな。

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目覚めのブラックコーヒーの香りが、飾り窓のヒヤシンスを揺らす。午前7時30分の露草色のひんやりした花は、それでも起き上がる気力を持たせてくれない。活動の色に染まる前、ほんの少しの静かな時を、穏やかな微睡みで揺蕩いたい。私はマグカップを持つ貴方へ手を伸ばす。

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最近モーメントが挙動不審なので、#あなたの今日の3色 まとめは下記で。
お暇な時に覗いてやっていただけると嬉しいです(*^_^*)

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togetterまとめの方は、診断結果画像も見られるので分かりやすいです。

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なんだかんだで の描き綴りも結構な量になってきました。去年は夏から半年以上も描けてなかったので、今年は夏・秋ものを描く&書くのが楽しみですp(^_^)q
いつもご覧いただき、そして♡&RTありがとうございます!m(__)m ちょっとダイジェスト的な。

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おばあちゃん家に行っても、おやつはいつも「飴ちゃん食べる?」ってマスカットキャンディーだったり、栗まんじゅうとか年寄りじみたお菓子ばかりで、いやだ。でも、「雪ん子のほっぺみたいにして、あんたは可愛いね」って抱きしめてもらえるのが嬉しくて、ついつい行ってしまう。

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夏祭りの鬼灯の色は次第に褪せて、弾ける野木瓜のように、飲み込めない種ばかりの恋は終わった。今なら、その種のまわりの柔らかく色のない所や皮も美味しいと分かるけど、あの頃はお互い若くてせっかちだったから。卒業アルバムからは、甘酸っぱい青りんごの香りが立ちのぼる。

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私もミニチュア人形になったら、このプランター栽培のパセリも神秘なる縄文杉に見えるかな。厳しい毎日の生活は、遠出の旅行も家庭農園も許さない。古アパートの窓辺でため息をつくと、軽快なラッパと呼び寄せの声。あ、ほかほかの石焼き芋のおやつくらいなら許してくれるよね。

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ふんわりと
ほんのりと
やんわりと
はんなりと
のんびりと

贅沢は言いません
ただそんな春が過ごせたらいいのに


ぼんやりと
窓辺で頬杖をついている午後

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選択は目の前に無限に広がっていて
選択しない事もまた選択のひとつ
それは誰が見ても同じ星空とは違って
私だけの星でひしめいている
一粒手に取れば
この暗く小さな有限の宇宙に
また新たな選択の星々が生まれてくる

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あなたと出会って



3月4日の分と5日の分を合わせると、こうなります(*^_^*)

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夜露は煌めきに変わる



3月5日の分。

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香りは言葉以上に語る



3月4日の分。

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おお、マグノリア
夢を懐(いだ)くかの如くのその膨らみと撓(しな)り故に
私はお前の抱擁を受けたいと夢に見るのだ
そうしてお前が散り往くとき
その天鵞絨の褥に私も朽ちて往くだろう
お前の見ている夢は即ち私なのであろうから

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春の味はどんな味だろう
ふんわりと甘そうだけど
青い酸味や苦味も含んで
予定調和に不協和音を練り込んだ
マーブル模様のパンケーキ?
スプーンでそっと掬うより
フォークで刺した方が良さそう
テレビは午後のニュースを流す
今年の春はどんな味

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ふうわりとほころぶ
しべはかすかな風を
花びらはひかりを抱いて
そうして生まれる香りを
わたしは胸に抱いて
どこまで運んでゆけるやら
ふうわりと
春のぬるみは漂って

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そっとあなたに早春の忘れな草を捧げても、すぐにヒマラヤの青いケシの色が上書きしたり、満開のアザレアガーデンの中に紛れてしまったりするのだろう。だから私はあなたに忘れな草をあげたりしない。きっと私に似合うのは、群れ咲く花の色じゃない。あなたに忘れな草はあげない。

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鎮守の森に三日月が沈む。「そろそろ準備はいい?」「はあ。神の先導まで務めた八咫烏の一族が人ごときに使われるとは。高祖様に申し訳もたたぬ」「そんなに嫌ならやめていいよ」「いや、人ごとき身では退魔も骨が折れるであろう」ふっ、チョロいな。私は三日月の笑みを浮かべた。

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闇夜のカーテンが閉ざされた中で、潮風にそよぐハマナスの花だけが仄かに光っている。その群生を、巫女の紅袴が押し通る。しゃらん。神楽鈴の音色が肩巾のように海に向かい、集まったハマナスの光で一筋の道ができる。けれど、龍神の訪れを知る者は、巫女の他にはもう誰もいない。

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いつも富士山が見られるのっていいね
いや、阿蘇山が見られるのもいいでしょう
憧れた風景は見慣れた風景だったのだと
ガラス窓しかなかった世界で鏡を手に入れ
あれから4年が経とうとしている
私はガラスと同じくらい鏡を磨けているだろうか
まだ他人行儀な団地から阿蘇山を見る

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