# tanka

ずっと欲しかった写真集を買って帰り道ずっとうれしくなった /岡野大嗣

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友達の遺品のメガネに付いていた指紋を癖で拭いてしまった /岡野大嗣

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ノーメイク、セルフカットのきみだけど裏地のボアのにおいは女 /岡野大嗣

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ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら /岡野大嗣

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物心ついた頃には僕はもう僕だった そんなの聞いてなかった /岡野大嗣

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きみという葡萄畑の夕暮れにたった一人の農夫でいたい /岡野大嗣

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僕だけの秘密にしてる神様の誤植が僕のなかにあること /岡野大嗣

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ハーモニカの端を吹くのはむずかしい隣の部屋がひとつ無いから /岡野大嗣

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さよならは少しずつした方がいい脱水症に気をつけながら /岡野大嗣

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飼ってもらえなかった犬に似てるのに飼いたがった気持ちを再現できない /岡野大嗣

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えっ、七時なのにこんなに明るいの? うん、と七時が答えれば夏 /岡野大嗣

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「どこか違う国へ行きたい」踊り場でウォータークーラー踏んで僕らは /岡野大嗣

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ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら /岡野大嗣

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えっ、七時なのにこんなに明るいの? うん、と七時が答えれば夏 /岡野大嗣

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ポケットの硬貨2枚をネクターに変えて五月の風のなか飲む /岡野大嗣

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ポケットの硬貨2枚をネクターに変えて五月の風のなか飲む /岡野大嗣

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母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように /岡野大嗣

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ふるぼけた水平線をリヤカーであつめて編んだ淡いストール /岡野大嗣

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ポケットの硬貨2枚をネクターに変えて五月の風のなか飲む /岡野大嗣

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Nujabesで耳をふさげば掃きだめの夜もワンオクターブ明るむ /岡野大嗣

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