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雪が積もったばかりのグラウンドには足跡一つない。友人とどちらが多く足跡をつけられるか競うことにする。雪は膝まで積もっていたので足を取られ何度も転んだ。雪だらけになって走り回った僕達。あの時は何も怖くなかった。例え迷子になっても足跡を辿って見つけられたから。#140字小説 #イラスト
沈みゆく太陽が空の淵を焦がす。街が夕陽の炎に飲まれぬよう、空は自らを捧げ燃えることを選んだ。やがて悲鳴にも似た夕陽の帯が人々の影を伸ばし、夜が涙のように滲む。痛みや苦しみは、星々へと生まれ変わった。月明かりが歌う子守歌に合わせ、星が鈴の音を鳴らしている。#140字小説 #イラスト
鼻歌を歌い小石を蹴飛ばしながら歩く。それだけのことが大人になると難しい。月を見上げた僕の足元から、星が砕けた音がした。落ちていたコインを蹴飛ばしていたのだ。僕はもう一度コインを蹴飛ばす。真夜中に響き渡る音楽に合わせて、僕は歌を口ずさんだ。#140字小説 #イラスト
今晩の雪道はザラメの音がする。太陽で溶けた雪が月明かりで凍り、氷の粒が散らばっているからだ。ザラメの音は静かな夜に反響する。僕の小さな声は誰にも届かなかったな。だけど足音なら月に届けられそう。僕は堪らず駆けだした。#140字小説 #イラスト