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“「マジ?」レイターが目を見開いた。
「さすが彼女は仕事が速い。お前はすぐ変な診断書を持ってくるが、今回は必要ないからな」
「くっそ」
わたしはレイターの服を引っ張ってにらんだ。
「レイター、悪いことはしない、って約束したわよね」”
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“「チャムールさんは、アーサーの婚約者だ。どこで誰が盗み聞きしてるかわかったもんじゃねぇんだ」
「そうなのね」
チャムールは時々わたしの家に直接やって来る。そういうことだったんだ。将軍家と付き合うというのはやっぱり普通じゃない”
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“「あんた、ちゃんと飯食ってなかっただろ」
図星の指摘に慌てる。
「ったく。あしたはこのチキンでシチュー作っとくから食べに来いよ」
「ありがと」
幸せだ。彼氏と食べる夕食、しかも美味。
このまま時間をラッピングして閉じ込めてしまいたい”
#銀河フェニックス物語
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“ 下を向いたわたしのあごを、レイターの手が持ち上げた。
レイターの青い瞳がわたしを見つめている。
「ただいま」
「お帰りなさい」”
#銀河フェニックス物語 <恋愛編> 第二話(4) 麻薬王の摘発|48ノ月(ヨハノツキ) @48nomoon #note #宇宙SF https://t.co/HV3b6LutFR
“レイターがわたしの身体を引き寄せ、頭を軽く撫でた。
「ティリーさん、可愛すぎ」
レイターの手のぬくもりが荒れた心を静めていく。
「ご、ごめんなさい。わたし変なことを言って。てっきり今回も特命諜報部の案件なのかと思って、心配したの」”
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「俺は死んでもアディブさんを守んなきゃなんねぇし」
レイターはアディブ先輩をかばってケガをしたんだ。仕事なのだ。けれど、鼻の奥がツンとして、涙が出てきた。
「死んでも守る、なんて言わないで!」
レイターが死んでいたら、わたしはアディブ先輩を恨まずにいられない。
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“「お帰りなさい。会いたかった」
わたしはレイターに思いっきり抱きついた。
「っつつうう」
レイターが痛そうに顔をしかめた。
「ど、どうしたの?」
「油断した。俺としたことが、この熱烈歓迎は想定してなかった」
「ケガしてるのね?」”
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“レイターはアディブ先輩をかばってケガをしたんだ。仕事なのだ。仕方がない。けれど、鼻の奥がツンとして、涙が出てきた。これは、悔し涙だ
「死んでも守る、なんて言わないで!」
レイターが本当に死んでいたらアディブ先輩を恨まずにいられない”
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“話をするアディブ先輩とレイターの姿が見えた。
まただ、レイターが真面目な面持ちをしている。
わたしには見せない、アディブ先輩にだけ見せる表情。
せっかく久しぶりにレイターの顔を見たというのに、心が黒いペンキで塗りつぶされていく。 ”
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