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ジャンク屋時代の貯蓄も底が見え始めた。MĒTISに加わってからの収入もあるが半分不死身と言っていい機械の身体を扱うのは金がいる。
そのために始めた配信だったがここまで伸びるとは。音声はゴーシュのボディの声帯をコピー、編集、出力した物で実際に話している。
「やはり外見が良ければ釣れるな…」
スカージはモニターを確認する。画面には先程のモン子の姿が。彼は素早く動画を確認、僅かな編集を加えるとアーカイブ版としてすぐさま投稿した。
「今月だけで相当な稼ぎだな。全くいい商売だ」
そう彼こそが、懲羅締目モン子の正体だったのだ。
『じゃー、明日はモン子もお仕事だから、またねー!』
投げキッスでファンに別れを告げ、配信を終えた。
「うーん。僕はあまり向いてないな。質問に答えて貰ったときの嬉しさはありそうだけど…」
そう言いながらハルカは端末の電源を切る。そろそろ寝なければ。
《しかし、向こうで仲良くなった女の子も一緒に連れて来てしまいました。嬉しい気持ちはありますが、この先ドッペルゲンガー的なアレとかいともたやすく〜なアレとか起きないでしょうか、不安で夜しか眠れません。こういう場合、どうすればよろしいでしょうか》
『眠れてるんだなぁ(呆れ)』
『モン子のお悩みそうだ〜ん!!』
ドンドンパフパフ(効果音)
始まった。今日は視聴者がチャットで送った質問に懲羅締目モン子が答えていくらしい。
「なんというか…普通かな」
ハルカはそんな感想を漏らす。
『モン子が答える最初のお悩みはコレ!!PN:激寒ビーストさんからのお悩み』
ハルカの知らない名前である。
「いや、知らない名前だ」
「んもーアニキおっくれてるゥ…」
「ゴーシュも悪阻で大変そうだったからさ」
「この子っすよ、バーチャルアイドルって奴ですかね」
ルゥエンが見せてくれた端末に映っているのは銀髪の美少女のグラフィックモデルだ。確かにかわいい。