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<TP50>
寮へ戻ろうとした時、
突然学園のチャイムが鳴り出し
あたしは空を見上げた。
寮のベランダに京子がいる。
彼女は女王のように
美しく傲慢に立っていた。
「大島さん。
最後までここに留まって
あたしと戦うつもり?
その勇気だけは褒めてあげる」
<TP44>
どれくらい時間が経っただろう。
そう思った時、
外灯の光が一瞬瞬いた。
外に目を凝らすと、
黒いマントの影が空をよぎり
校舎の上にふわりと落ちるのが見えた。
氷室京子だ。
彼女は屋上から
校舎の中に消えた。
しばらくすると、
今度は旧校舎の方から
不気味な魔物が湧き出てきた。
<TP42>
彼はその後も、ずっと
煮え切らない態度を続けた。
「…弱虫ね」
「え?」
「意気地なしって言ったの」
「……」
あたしは失望した。この人ではだめだ。
「あたし、今付き合ってる人いるの。
それじゃまたね」
夕暮れの校庭で、あたしは彼と別れた。
もう会うこともないと思った。
<TP37>
彼らは「偽者」?
あたしは物陰で息をこらし、
謎の警官達が
通り過ぎるのを待った。
倒れていた刑事が呻き声を上げた。
助けを呼びにいこうとした
あたしの手を握ると
もう助からないと目で訴え、
息を引き取った。
彼の為に短く祈り、
あたしは寮へ逃げ帰った。
<TP18>
静まり返った学園内に、男の声が響き渡った。
男子寮の屋上で、誰かが叫んでいるのだ。
「On Makaraga Sowaka…
悪しき呪術の業を払いたまえ。
Basara Um…」
あれは誰だろう。
暗くてよく分からない。
クラスメートの誰かに
似ているような気もするけど…
<TP2>
でも、一つだけ普通と違う所がある。
実はあたしは、霊感を持つ超能力者。
浮遊霊とか物の怪とか、
不思議な怪異を見る事ができてしまう。
念力を使って
人を気絶させたりなんてことも。
もちろん、この事は
誰にも言っていない。
平和な学園生活で、
まさかこの力が必要な時がくるなんて…