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「あの…でしたらもう少し疑わせて頂いても構いませんかしら」
《埜枝様の疑問》
「遺体発見時、錦小路様に呼ばれた全員が駆けつけ、ほぼ同時に遺体が目に入ったはずだです。つまり、錦小路様が犯人である可能性も捨てきれないのではないでしょうか?」
「(静かに聞いていたが、ほんのわずかに微笑んで)…お化けさんのプレゼントではありません」
《埜枝様の最終論破》
「千明さんが以前からこのピアスをしていたと、この場の誰もが知っています。
それに、千明さんの千切れている耳と血のついたピアスが…何よりの証拠ですわ。」
「ああ…それでしたら、気になりましたので」
《埜枝様の証言》
「ピアスの成分を調べさせていただいたところ、鉛製のものでしたわ。栄養失調や心的ストレスも相まって、短期間で中毒症状が強く出てしまったのだと考えられます。」
《埜枝様の証言》
「ナイフを見たところ…新しい傷以外に細かい傷はほとんどないみたいですね。その新しい傷は本の落下によるもので、直前に買ってきたものだと思います。」
《埜枝様の閃き》
「あの量の本が落ちてきたのなら、遺体の上に本が被さっているはずです。しかし、遺体に本は乗っていませんでした。事故ではないかもしれません。」