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Paper cup Paper cup
Paper cup… I’m paper cup…
ワイングラスの夢が霞んでゆく
ふやけた脇腹を一匹のアリが よじ登る
今は その響きだけが あぁ心地よい..
Paper cup Paper cup
Paper cup… I’m paper cup…
One for all, all for one…
この星はいつも、アリンコでぐるぐる回ってる…
涼しい夏の風に押され、気づけば地面の上。
飲みかけのビールこぼれ落ちて
匂いでアリが群がってきた。
これがもう最後の景色になるんだろう
Paper cup…I’m paper cup…
掲げた夢も今は遠く…
最後の仕事をやり遂げようと…
自然に還ろう…誰かのために…
なんだか、ワイングラスへの憧れもちっちゃなことのよう。
ちょっと笑けてきた。
辺り見下ろせば、水辺にうつる銀河。
一匹の蛙飛び込んで沈んで行く。
あとに残る波紋 眺めていた。
何百年も何千年も見つめていたような気がした。22で初めてみた夜空。
酔い潰れたカップルが、私を片付けるわけもなく、テーブルに置いて行った。
見上げると、宝石が広がっていた。
ずっと遠くの遠くの、おっちょこちょいな神様が宝箱を倒してしまったような夜空だった。
銀河も見えてきて、この星に生まれた奇跡を祝っているように見えた。
バーベキューの煙が、脂っこい肉の匂いが、注がれるビールが、マジックインキの匂いが、接吻した男の唾液が、私の夢と希望をズタズタにしていった。
夕陽があの容器の液体のようで、ただただ憎らしくて、情けなくて・・
私はもう22。掲げた理想も今は遠く。
キャンプ場に連れてかれ、ヤンチャなカップルの女が、一週間前に付き合い始めたばっかの男の名前をペンで私に殴り書いた。
どうあがいても、紙の運命からは逃れられない。
男の手でしわくちゃにされ、一気に肉体が老いてゆく。