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ユベール
「どうしても辛いときには、幼い頃のように私のもとへ逃げておいで」
ヴィオレット
「…そんなこと…」
ユベール
「これは本心だよ。私の腕はいつでも姫のために開けておこう。私相手に、自分を取り繕う必要はないのだから」
ヴィオレット
「わたしと同じ痛みを、あなたもまた、感じてくれようとしている――だからわたしも、頑張るの」
オルフェ
「困ったな。僕のレーヌはかっこ良すぎるよ。少しは僕の分も残しておいて欲しいな。男として、ちょっと悔しいから!」
ヴィオレット
「ルイ……。あなたは一体、わたしに何を言わせようとしているの?」
ルイ
「強いて言うなら、夢物語さ。そして私は、その夢を叶えてみたい。
……たとえば君が望むのなら、この理不尽な世界から共に逃げても構わない」
レオン
「くそっ、そのとき俺が傍にいれば……!
手を握ったり涙拭ったり添い寝したりで、おまえを安心させてやれたのに!
そうだ! 何だったら今夜からおまえが寝るときには俺が見守って――」
ヴィオレット
「遠慮します」
オルフェ
「ねえ、こっち向いてよ。でなきゃ、赤くなった理由を教えて?」
ヴィオレット
「……赤くなってなんかいないわ」
オルフェ
「ならこっち向いて」
ヴィオレット
「……駄目」
ヴィオレット
「……しかめ面で睨みつけられるより、少しは笑ってくれた方が嬉しいわ」
ギスラン
「……俺としては、もっと別の回答を期待していたのだが。やはり女ということか。結局は、男に甘やかされることを望むのだな」
ヴィオレット
「まずはレーヌと騎士としての信頼を築くのが先だわ」
ルイ
「ふふ……、その通り。だが、恋とは信頼の先にあるものだよ。……姫さえその気なら、私はいつでもその先へ飛び込んで見せよう」
レオン
「わかってるよ……。でも、俺にしては我慢した方だぜ?」
レオン
「少なくとも、触ってねえ!」
ヴィオレット
「何の自慢にもならないわ、それ……」
【諦められよ】
こうなった姫は大層頑固である。如何にユベール殿でもどうしようもなかろう。せめてケーキはユベール殿に合わせてシンプルなものをご用意した。後は……ご検討をお祈りするばかりである。
(ボン・ボヌール)
【またか…】
何度も言うようだが、姫。私はケーキを喜ぶような年頃ではないし、ロウソクを吹き消すなどという子供じみた真似も遠慮したい。それより、姫との時間を大切にしたいのだが……どうかそれで許してはくれないか。
(ユベール)