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【雷鉢】吸い葛をお前に。(終)⑪
別名『忍冬』『金銀花』
茎を挟み二つの花が咲くことから『双子』の意味をもつ花。
献身なのか?無償なのか?
はたまた友愛なのか?
それは本人にしか知り得ないけれど。知っているとすれば、
───鳥は片翼では飛べない。それだけ。
【雷鉢】吸い葛をお前に。(続)⑨
君、そういうところあるよな!
長くは持たないと知っていた。だからそばを離れた。
君があの日、あんなにも泣いていたから。きっと目覚めたとき、隣に冷たくなった私がいたら…と考えるだけで恐ろしかった。
───君の笑顔が、大好きだったから。
【雷鉢】吸い葛をお前に。(続)⑧
ああ、そういえば。
片割れを亡くした『彼』は、結局、一度も泣かなかったらしい。
寂しかった、悲しかった、悔しかった。
またお前と巡りあえた、喜び嬉しさ。
【雷鉢】吸い葛をお前に。(続)⑥
心得たくない。
その願いは、叶えてやれない。
比翼の鳥、連理の枝、一膳の箸、把手共行、啐啄同時。───僕らはふたりでひとつだろう。
舞台は整った。