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「……みんなのこと、よろしくね」
下手くそな笑顔で握っていた帽子を手渡す。これからはもう隣で支えてあげられない。全て彼女に──。
結葵は戸惑う顔を見せた。帽子を手に取り、俯く。ああ、本当に彼女には申し訳のないことをした。痛む胸を抑える。でもこれで終わるんだ。
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『一番後ろの客席は暗いから眠りやすいかもね〜!緑はトイレだけど、トイレはだいたい客席の近くに何個か配備されてるよ!従業員ベッドって書いてあるけど従業員居ないから気軽に使ってね!数は少ないから仲良く譲り合いの精神だよ!』