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#獣闘殍話
「殿を悩ます影街と伏牙、そのどちらも一度に解決して御覧に入れます」
「大きく出たな。篝よ」
「殿の御厚意に見合う働きをせねばという一念から、日々力を尽くして参りました。それが漸く実を結ぶことと相成りました」
「……殊勝なこと言う。気に入ったぞ」
#獣闘殍話
「元々手負いだったのかよ。やせ我慢も結構だが、傷が開いて血を失いすぎたな。足が鈍ってきてんぜ」
「…痛みなど久しく感じておらぬわ」
「そりゃなんつーか……難儀だな」
「難儀、か」
「生きながら死んでるようなもんだろ。そこまでして義理立てする相手なのかよ。ご苦労なこったな」
#獣闘殍話
「奇妙なことを言う。気まぐれ腹立ちまぎれでいとも容易く滅ぼされるのがこの世であろうが」
「だから、そうされねえために動くんだろうがよ。俺は周りに飛ぶ火の粉ぐらいは払いたいだけさ。家が火事になるのは誰だって嫌だろ?」
「そうでもない。劫火ならば――私の故郷だ!」