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創元推理文庫で2月20日頃発売『ダイヤル7をまわす時』に解説を寄せました。泡坂妻夫流パズラーの逸品たちに、若かったぼくが衝撃を受けた短編集です(帯に引用いただいた文句は大げさではないのです)。
ファンだからこそ心掛けたのは、単なる恋文に終わらない、できるだけ楷書の解説を書くことでした。
丸山正樹さん『わたしのいないテーブルで』
娘はなぜ母を刺した?
ろう者と聴者の間の壁だけでなく、聴こえる人同士が心に蓋することで生まれるすれ違いを描いて苦しい。他人にあれだけ寄り添える主人公が、家族には踏み込めない。
無知と思慮の浅さを思い知らされてつらい、つらいけれど面白い。
乾ルカさん『わたしの忘れ物』(創元推理文庫)
“珍しく慌ただしい”学生係を訪ね、忘れ物センターのアルバイトを紹介された主人公。
彼女が体験する日常の謎を短編で描きながら、彼女自身の秘密を描きだしていく趣向に揺さぶられた。
長編風連作が好きなら強くおすすめ。