//=time() ?>
月が眩しく。
永遠の一瞬を、眠りにつく前の浮遊感を、理解する間もなく。
最期に視界の端に映ったのは、迎えるように手を広げた真赤な花でした。
________
御調:ロスト
「……っ!」
黒い霧から突き出していたのは、刀。
それはあねさまの右目を真っ直ぐに貫き、ごり、と音を立て、引き抜かれました。
言葉を失うには十分な光景で、惨憺たる現実は、とても受け入れ難いもので。
「あねさま!!」
できる、こと、増えたの、に。
なに、も。
で、きてな、い。
やだ、な。
やだ、
や、
だ。
も、っと、遊んで、
学校、も、家、でも
恋白、と、も
い、きて
いた、か、っ
「……法には触れてませんし、悪いこともしてませんよ、多分。調べて、考えて、動いて。目標に向かって、出来ることをやり尽くしている。それだけです」
小さく首を傾げて、俺を見上げるように言った。
ちりん、と微かに音がした。
「朱雀、助けてくれ……!」
前に、手を伸ばす。が、彼女には届かない。
あれは朱雀じゃない。わかっているけれど、今はそれに縋るしかなくて。
「す、ざく、……っ」
いくら叫ぼうが、抗おうが、誰も俺を助けてはくれない。許してはくれない。
落ちる……っ!
「 」
ぐい。
__が、ぎりぎりのところであたしの腕を掴んでくれた。
上に引っ張ってくれたおかげで、あたしは体を打ち付けることなく地面に再び足をつけた。
「……正直に話してくれて、ありがとう。……晄、晄なら、大丈夫、だよ。……晄は、すごく、強いよ。……だからさ、……どうか……」
生きて、____。
ほとんど掠れた音だった。だから、これで合っているのかはわからない。けれどきっと、こう言われたのだろう。
「ん~……?どゆこと?」
「わけのわからない暗号みたいなのもあるな」
「呪いとか神隠しとか……一体何のことなのかしら」
「何か、怖い感じ」
安直な感想しか出てこなかったが、嫌な雰囲気は確かに感じている。雫先輩は真剣な眼差しでメモを見つめている。