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あぁ、二度目か。
「──落ちてきてる?」
失ったものが増え、レフが帽子を被らなくなり、季節が巡って、生きる意味も分からぬまま、僕たちの生活はまた一つ色彩を欠いていくのだ。
Episode 9. fin.
──あぁ、間違えたんだって、
「……話した通りに切ったつもりなんだけど、大丈夫?切り過ぎじゃない?」 鏡に映るのはさっぱりと髪を切り下ろした僕。僕より少し背の低い教官が不安そうに鏡越しに見つめていた。
Episode 8. fin.
「これから頑張ろうな、イーリス!」 そう呼びかけるように胸元に手を当てた。
ぐちゃり。その音は何の音だっただろうか? 脳裏にやけに焼きついた音が、脳の奥で響いている。
「どうしようもなく一生懸命生きて、どうしようもなく愛してた。あんたが見たいと思わせてくれた未来をよろしくな」