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『ジョニー・スエード』
小津からジャームッシュそしてディチロへと引き継がれた「小津調」の世界、空から落ちてきたスエード靴を手に入れた大人に成りきれないリーゼント頭の若きブラピが可愛い、ジャームッシュとリンチを足して二で割ったような殺伐とした映像空間にモラトリアムな若者達が浮遊する
『スイミング・プール』
英国人女性推理作家は新作執筆のため仏の別荘に訪れる、物語は一見淡々と進んでいくが終盤思いがけない転調をみせる、オゾン監督自身映画の解釈を丸々観客に委ねており異論はない、だがレゴブロックのように各々独自に組み立てて楽しんでと言うがブロックが2、3個足りない
『複製された男』
難解な映画ほど考察の楽しみがあり長時間余韻に溺れる事ができる、だがこの映画は溺れる処か溺死してしまう
異邦人には理解出来ない日本人特有の文化があるように、欧米人特有の文化、それに付随するメタファがある、その下地を理解しない限りこの作品は攻略できない
蜘蛛って何さ
『ドニー・ダーコ』
公開当時その難解さ故に歯牙にも掛けられない映画があるがこれもその一つ、欧米映画でよく登場する異世界への橋渡し役"ウサギ"に拒否反応を示した観客も多いはず
論理的に筋立てが出来ていれば必ず日の目を見る典型的な名画だ、タイムトラベルの哲学を熟知すればより一層楽しめる
『コクソン』
例えば、村外れに一人のイスラム教徒が住み着いたとする、直後に村役場がガス漏れ爆発する、村人達は井戸端会議を始め口々に「あのイスラム教徒の仕業に違いない」そう言って私刑の計画を始める
この作品を反日映画だと決め付ける人間がいるがそれは違う、日本人俳優の起用は必然である
『ミスト』
モンスターを恐怖の隠喩として使い極限状況の人間を曝け出す
集団心理の恐ろしさを学ぶ教材にはもってこいの映画であり、今現在ある宗教誕生のメカニズムを簡潔に垣間見せてくれる
「解決策を示す人物に見境なく従ってしまう」と主人公が発した言葉は皮肉にも我が身に帰ってくる事になる
『プラトーン』
サミュエル・バーバーの「弦楽のためのアダージョ」が強烈に脳裏に焼き付くオリバー・ストーン監督による戦争映画の傑作
新兵としてやって来たチャーリー・シーン演じる主人公の目を通してベトナム戦争の凄惨さを克明に描く
デフォー演じるエリアスの笑顔が生涯忘れる事ができない