//=time() ?>
雌を囲んでワイワイ騒ぐ雄。雌は五月蝿さそうにしている。
茶盌の段ボールから〈日本霊異記〉の文庫本が出てきた。クッションに詰めていたのだ。壺庭の蓮っ葉を走り回る天粒を追っていた。過ぎ去ったジカンを求めて未来へ行き、束の間よみがえる時を見る。
たまに電話でどーでもイイことを喋ってゲラゲラ笑えるダチも今や二三人だ。南シンボーはその一人。しかし山岳の電波は青息吐息で何度も途切れるし聴きずらい。〈谷中安規〉の版画写真を送ってきたのは、聞き取れず戸惑うオレを気遣ってくれたのだ。オレの耳も記憶も青息吐息この絵は好きで知っていた。