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蝉の声が やたら近いんだ。目に映る景色は変わらず鮮やかな筈なのにまるで全てが灰色に感じた。また 夏が 終わる。
「カラ松」
ひまわり畑の中、光る涙と、振り向いた赤い頬が目の奥に響いて、一気に世界が色づいた。
「 また 会えるよ 」僕の声は届いただろうかー
そんな盆の終わり。
死にもの狂いで間に合わせに描いたペーパー用のお話です。これで全部です。
海で人魚を拾った一松はその美しさに魅了され自宅の浴槽に人魚を閉じ込めた。自殺願望と自傷癖のあった一松はいつしか人魚に自分の一部を与えたいと思うようになった。人の肉を口にした人魚は生きながら溶解する。