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宣伝カット描きました。2022/5/29第34回文学フリマ東京「カ14 かってに応援団」最新刊『マレシビトsideミラ』です。吸血鬼少女のファンタジー小説です。よろしくお願いします。
一人の吸血鬼が血の渇きに苦しんでいた。
田園の静まり返った村の中。幼い少女が一人。
ゆるく波打つ赤い髪。赤は元々の色だが、吸血鬼になってさらにそのあざやかさを増し、鮮血のよう。可愛らしく整っているが気の強そうなその顔は、長く続いた渇きとの戦いに憔悴しきっていた。
ただ、ぼくは逆だった。台風とか停電とか、いつもとちがう非常事態って、ちょっとわくわくしてしまう。それに、このままお泊りの可能性が高まっているような気がするのも、ぼく的にはうれしい。いいぞ、いいぞと、心の中で不謹慎な拍手をする。
コピー誌新刊『不謹慎ピクニック』