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『哭悲/THE SADNESS』
タイトルに繋がるカタルシスが圧倒的に足りない。理性を残して凶暴化してしまう感染者の苦しみをもっと見たかった。地下鉄シーンがコントぽく見えたのも怖さ半減。そうなると後半の説明セリフも気になってしまう。ただの台湾映画好きには台湾語を聞けた以外は総じて微妙だった。
『少年たちの時代革命』
2019年の香港民主化デモに参加した少年たちの揺れ動く心情と寄り添う人々を描いていて、ドキュメンタリーとは違うアプローチが新鮮。ソーシャルワーカーの存在やデモ参加者のメンタルヘルスという観点では考えさせられる。隣席の香港の方が泣いていてもらい泣きしてしまった。
『ペトラは静かに対峙する』を鑑賞。悠然としたカタルーニャの大地で起こった悲劇の連鎖。狂わされる人々が声を荒げたり泣き叫んだりせず静かに壊れていくのが怖い。時間軸を入れ替えた変則的な構成で先に絶望を見せてしまう妙味。人間のこんな醜悪さを前にしたら、秘密は秘密のままでいる方がいい。
『TITANE/チタン』を鑑賞。ジェンダー、セクシュアリティ、家族など既存の枠組みを破壊した先にある予想だにしない愛の領域。一歩間違えればコメディになりかねない倒錯した対物性愛や痛みの極致を神話の如く帰結する手腕に唖然とした。破天荒なヒューマンドラマに最後は感動すら…とんでもない怪作!
『クリーン』を鑑賞。夫がオーバードーズで急死し、薬物所持で逮捕収監された女性の再生を描く物語。薬物を断ち切るため、育児放棄してた息子と向き合うため、夢も諦めたくはないと弱さも全開で北米〜ヨーロッパを転がり回る。ラストシーンは新しい道へ歩き出すマギー・チャン自身とも重なって見えた。 https://t.co/ilqlbBS1qd
『プロミシング・ヤング・ウーマン』
やり遂げた復讐は決して爽快ではなく、女性の厳しい現実を突きつけられる。その辺を含めてこの映画には誠実さを感じた。性犯罪を男女の二項対立にはせず、傍観者も共犯者だときっぱり断罪するのも好感。何と言ってもブリトニー・スピアーズの"Toxic"の選曲がいい。
オリヴィエ・アサイヤス監督が元妻のマギー・チャンを主演に起用した『クリーン』。カンヌで主演女優賞などを受賞した何年か後に日本でも劇場公開されていたとは知らなかった。この映画ちょっと観てみたい。
『イップ・マン外伝 マスターZ』
詠春拳を封印した張天志が理不尽な目に遭いながらこのままどうなってしまうのかと散々焦らされたところで発せられるセリフ「詠春 張天志」に歓喜…!再度『イップ・マン 継承』を振り返ると、初見ではやや物足りなく感じた詠春拳同士の闘いが全然違って見える不思議…
チベット映画特集は『ラモとガベ』『巡礼の約束』『タルロ』『オールド・ドッグ』の4作品でひとまず終了。少し前に観た『羊飼いと風船』も含め、ペマ・ツェテン監督の作品は好みだとわかった。今回は上映されていない『轢き殺された羊』や初期の作品もどこかで観てみたい。
#映画で見る現代チベット