mizuho._さんのイラストまとめ

血の継承は、そこに愛がなければ呪いのようでもある。譲り受けたものも、後から与えられるものも、全てはお届け物で、受け取るか否かは自分次第。勝手な想像だけれど、望み通りにいかないことも含め、じたばたとする葛藤そのものを人生として愛することが修行なのかも知れないと思う、今日この頃。

油彩画の2作目は桃。最初に林檎を描いた時もそうだけれど、午後に描き始めたら途中で日が暮れて、色が見えなくなってしまった。今回は、白を使い過ぎたと翌朝に気がつく。色と眼差しの交わりは、世界の豊かさと認知の不確かさを教えてくれる。そしてそれは、飽くことない喜びでもある。

今時分の輸入林檎が好き。瑞々しくも密に詰まった果肉は程好い酸味で、とりわけ皮の色模様が美しい。是非とも林檎の故郷であるニュージーランドの草原に腰を下ろし、地平線まで続く緑の波と羊の群れとを眺めながら丸かじりをしたい。…そんな憧れのもとに描いた林檎、どうもご馳走様でした。

半ば無理やり仕事を切り上げ、#たむらしげる 先生の個展へ行ってきました。子どもの頃から『ロボットのくにSOS』や『ひいらぎはかせのデジタルこうせん』の絵本が大好きで、今は『うちゅうスケート』もお気に入り。美しい色彩や空間の広がり、心地よい浮遊感に、改めて惚れ惚れするひとときでした。