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吉村萬壱さん/臣女
夫の浮気で妻が苦しみ巨大化という奇病にかかってしまい、夫は後ろめたさから妻の介護とか糞尿処理を献身的に行う
この発想のユニークさに私は読んでいて心を鷲摑みされた
この小説は島清恋愛文学賞受賞との事でえっとなったが
読了してこれぞ究極の愛ではなかろうかと思った。
若いイラストレーターの友人が、札幌の冬の寒さをイメージした絵を描いてくれました。
彼女は関西に住んでいるので雪の世界を想像しての絵です。
これを観て私は大いに心が温かくなるのを感じました。
石井光太/原爆
原爆資料館初代館長長岡氏、浜井市長、資料館とか公園をデザインした丹下健三氏などの軌跡を描いている
市との軋轢、市民の批判などを乗り越えて市民の協力を得て復興を願った人達の熱き思いがひしひしと伝わってきてとても感動した
著者の粘り強い取材の賜物ではと思う
坂上泉/へぼ侍
へぼ侍と揶揄されつつも、西南の役に参加した17歳の練一郎は何故か分隊長となる。
個性豊かな隊員たちの交流や犬養、西郷などの出会いなども描いていて、新たな生き方を見つけていく練一郎の成長物語でもあり、英雄とはかけ離れた当時の若者の奮闘記でもあるのではないだろうか。
西條奈加さん/無暁の鈴
寺に預けられた少年時代、友を得て江戸での任侠としての青年時代、人を殺めて八丈島送りで長くそこで暮らす
恩赦になり出羽三山での修行の日々
波乱に満ちた無暁の人生、最後に見つけた自分の居場所
仏の教えをこれでもかと追及した無暁の思いが胸に迫る
ラスト鈴の音が切ない
佐藤洋二郎さん/妻籠
40代独身の大学教授は若い頃親友の死と恩師の牧師の失踪という喪失を抱えている
そんなわたしは教え子の真琴と山陰の神社仏閣を巡る旅に出る、そこで真琴より意外な真実が明かされる
山陰の美しい風景や心に響く言葉の数々が静かに胸に沁みる
何度も読み返したくなる物語
西條奈加「千年鬼」
過去を見せてくれるという三人の小鬼に関わった人はそれぞれ過去の光景を見ることになり罪を赦す気持ちにもなる
時代小説のファンタジー。
罪とは人の知恵が作りだすものなのです、何とも深い言葉
西條奈加さんとしては異色の作品かも知れない。
優しくも切ない物語。
「天命の巫女は翠花に捧ぐ」
警察による集団殺人、お妃候補殺人事件などを新王騎遼は彩連に依頼し彩連の婚約者皇甫珪と捜査に乗りだす。
騎遼は腹心の部下がいなくてつい彩連に頼ってしまうちょっと可哀想。
今回は皇甫珪の哲が登場し賑やか。
彩連皇甫珪とも昇進してそろそろ結婚かな、次回が楽しみ