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花は蝶はひらりと身をひるがえす刹那でいともたやすく世界を美で満たしている。
ヒトは今日も切ったり張ったり無駄ばかり。だらだらと長い生を過剰な醜さで満たす他に能が無い。私はせめて祈るように詫びるように、醜さの狭間でほかの生き物を賛美して描き続けたい。
喘息治療などの事情で北海道へ移住し、雪原で幼少期を過ごしました。都会へ戻った今でも無彩色の銀世界が凍結する季節になると、灯りや実りの暖色が心にぽつぽつと花開きます。
働きさえすれば風雪をしのぐ屋根つきの建物で美味しいものを食べて眠れる私はとても恵まれていると思う。この幸運を他の生き物たち、ことさら猫に還元しなければ。
眠る時に一番しあわせを感じます。見ず、聞かず、語らず、生きず、ひたすら闇に疲労を溶かし込む心地よさを味わえばよいから。寝る間を惜しんでなどという表現がありますが、私は起きる間を惜しんで寝ます。この分だと長生きしそうなので、猫のお世話に還元しようと思います。
過ごしたい空間・食べたいお菓子・身につけたい服飾。いずれかにあてはまる絵を描きます。好きな色彩や感触と一体化したくて描く方は多い気がします。逆に、傷口へ塩を塗って病巣を吐き出すような毒を帯びた絵画も見られますが、視覚からの追体験が逆療法のごとく清々しいので、私は好んで鑑賞します。
鳥についばまれる赤い実に生まれたかったと思います。白雪の中で映えて一瞬で姿を消して、鳥の体内で少しだけ空を飛ぶ夢を見ながらふわりと意識が遠のくように無くなってしまえたらと思います。寒い朝はそんな想いを抱えて縮こまっていると、体内に棲む私の小人が慌てて赤い火をおこしてくれます。