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【ダレカの奇妙な世界】
この世界は錆びついているから、赤水の雨が降ることがある。通常の雨とちがって、これに濡れると錆のにおいと赤い色が落ちなくて厄介だ。こんな日は家にいるのが一番好い。
【ダレカの奇妙な世界】
ダレカのお気に入りはチョコレートコスモス。どうしてこの花はチョコレートの香りがするのかしら。どうしてこの花はチョコレートの香りを知っているのかしら。
【ダレカの奇妙な世界】
この館によく出入りしていた人形師がいた。ダレカの好い友達だったその人は彼女を喜ばせるために彼女そっくりの人形を作ろうとした。ダレカは完成を楽しみにしていたが叶わなかった。顔だけがどうしても造れなかったのだ。人形師は館に来なくなり、未完成の人形だけが残った。
【ダレカの奇妙な世界】
この屋敷の奥さま…ダレカの母親の髪は素晴らしく長い。いつでも様々な物を巻き込んで館中を這いずっている。けれどその本体を見た者は誰もいない。娘たちすらも母の顔を見たことがない。辿っても辿っても髪の先にはたどり着かない。髪を引き摺る音が館の至る所から聞こえる。
#夢日記
館で誰かが私に囁く
—ここでは何でも手に入る。ほしい数だけ部屋があり、君好みの家具が揃い、君だけに懐くペット、好物の並ぶ食卓、時を刻まない時計と枯れないお花、眠るまで聞こえる子守唄。
「それってとても素敵。だけれど…」
ー君が望むならば、毒入りの紅茶だって出てくるよ。
#夢日記
大嵐の中、赤いずきんをかぶった女の子と小さな船に乗っている。大波で海水がどんどん入ってきて、今にも壊れるか、沈んでしまいそう。ふと、女の子の着けている首飾りに気付く。その首飾りは、嵐を呼ぶという伝説の石がついたものだった。なぜ着けてきたのだろう…と思う。