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夜に魅せられて
その静かな呼吸を感じながら
とめどもなく夥しい幻が蘇ってくる。
「夜のめしうど・Servant of the Night」 2004年
融合と解離。
果てしない渇望。
屍の上に構築される緋色の神殿。
永劫回帰の憂鬱。
「Androgynous」 2008年
足許から崩れ落ちていくような取り返しのつかない嫌な記憶。
夢とうつつの狭間で渦を巻く翠色の蛟。
「わけあり・Special Circumstances」 2010年
喧騒を離れて鉄格子の門の中に入ると
厳かな静寂に包まれる。
君の心臓の鼓動が私の奥で響き渡り
痛んだ傷口から薔薇色の血が流れ出す。
「鼓動・Pulse」 2009年
記憶の中に設えたいつでも戻れる美しい場所。
変容し幻惑する悲哀の聖性。
美しさは常に悲しさを湛えている。
「清らかな変容・Fresh Alteration」 2005年
秘めやかに融け合いながら
ゆるやかに滴り落ちて煌めくもの。
清らかに慕わしく。
「午後の遊戯房・Afternoon Playroom」 2003年
何か得体の知れないものが左の肩から侵入し右足の爪先から抜けた。
宙空に出現した黄金に輝く南京錠の表面を高速で動く小指程の大きさの人間が見える。
不吉な訪問者の予感。
「Apparition Ⅴ」 2017年
かつて永遠に続くかと思えた幸福な日々。
艶やかな時の中に見ていた崩壊の兆し。
鼻孔に残る甘やかな肌の匂い。
その喪失と追憶が限りない休息の領域を構築する。
「忘れられし時を想う・Thoughts of Forgotten Time」 2018年
束の間、月影に蠢く亡霊と戯れる。
瑠璃色に発光する幻影の芳しい吐息。
永遠を夢想し罅割れた鏡の中を見つめる。
「月の沈むまで・Until the Moon Sets」 2001年
転生した最初の夜の月。
身体の中を巡る甘い疼き。
懐かしい者が近づいてくる。
「月の雫・A Drop of the Moonlight」 2002年