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【城外の街外れ/夕方】 どことも知れぬ闇の中、エルディールは息をひそめた。 重力もない。上下もない。何も、ない。 鮮やかな赤のマントの形と揺らぎを意識する。 開いた本の中から目玉がぎょろりと彼女を観測して、エルディールは形を取り戻した……。#樹界物語
双子都市ソーンは二人の王女が分割して統治していた。 住民たちに不便がないよう、防衛力に不安が生じ近隣の野心を煽ることのないよう、定期的に話し合いの場が持たれる。 形式上、隣同士の座に就いた二人の王女は、しかし言葉を交わすことはなかった…。 #樹界物語
【酒場・宵闇の華亭/夕方】 獣人アラワクにとって、夜のカウンターは自分の聖域であった。 そのカウンターで喧嘩するカップルに、彼女はそっとサービスとして強めの一杯を出す。 夜のカウンターは自分の聖域である。 酒の味を楽しめないような無粋な喧噪は、とっとと追い出すに限る……。#樹界物語
【エルディカ/夕方】 日没が近づき家路につき始める人々の流れとは反対に、サヤはエルディカに向かっていた。 この間の探索行で見つけた鉱物のよりよいサンプルを探すためだ。さて前のような幸運があるといいけど!#樹界物語