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「君の話を聞かせてくれる?」
さっきまでご機嫌に唄っていたシアが俺に視線を向けた。
互いに見放されて寄り添っていただけの傷の舐め合い…と思っていたのだがもう5年も共に旅をしている
物好きな友人を持ったものだ。
退屈はしないけど。
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“ 友人”は僕の歌がお気に入り。
普段歌うことが苦手だけど、彼の前だと上手に歌えているような気がするんだ。
ウィート。今度はきみのお話を聞かせてくれる?
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ビッグリットの朝の鐘音が街に響くと、からくり時計からはおめかしをした魔法人形たちが出てきて、軽快なメロディと共に踊っています。
カリィロは人形たちの中心で踊る、衣装も豪華な姫様です。
「おはよう、今日もあたしの踊りを見上げるといいわ!」
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繁栄と豊穣の精霊祭
─軍人であるカミリオも、ここでは1人の乙女である。
「さあ、君も踊ろうじゃないか!」
彼女の高潔さに触れる度に自身の穢れが浮き彫りになる気がして、手を伸ばせずにいた。
でも、きっと今日くらいなら。
私の心に、薄明かりが差した。
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