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月がぐねぐね姿を変えて、夜の世界が動き出す。
泣いてもどうにもならないと、ぐるぐる顔の巨人が慰めた。
花が闇夜に種を飛ばし、飛ばした種はどこへ行く?
どこにも行かない。
足元に落ちて腐るだけ。
"夜"サエキ
ご主人様、お茶の時間でございます。
本日のケーキは、フランスから取り寄せた素材で作った‥え?ケーキが動いた?
ご主人様、お疲れでございますね。
甘いケーキを食べて、脳の疲れをお取り下さいませ。
ケーキは動いておりませんし、ナイフとフォークは最初からこうなっておりますよ。
"夜"サエキ
それは夕暮れを告げる塔である
鳥が鳴き始めるより早く、塔は回り始め、夕暮れを連れてくるのだ
その塔に入り口はなく、塔を管理している人は生涯を塔の中で過ごす
時折、塔の窓から下を覗いているが、塔の管理人には顔がない
この塔を管理していると、徐々に顔がなくなってしまうそうだ
"夜"サエキ