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今年の246本目は『最狂自動車レース』を観た。セネットがビリー・ビーヴァン主演で撮ったカーレース喜劇。様々な車映画の原型のようでもあるが、何よりここにパッケージされた独自のエネルギーに魅了される。冒頭の夢のシーンでビーヴァンがぶっ飛ばすベッド型の車や、黒猫ガレージの制服が可愛い。
今年の369本目は『征服』を観た。クラレンス・ブラウン的には、あの『妻と女秘書』の筆舌に尽くし難い素晴らしさを思うと、やや胃にもたれる感はあるし、ガルボ的にも『椿姫』と『ニノチカ』に挟まれた地味で薄味の役柄ではあるが、憔悴し、本来の力を奪われていくガルボのキャラクター作りは巧い。
今年の362本目は『座頭市地獄旅』を観た。船上の喧嘩でのブニュエルへのオマージュに始まり、将棋浪人・成田三樹夫とのクィアな関係、岩崎加根子との微妙なタッチの色恋沙汰など、重厚な画調も相俟って素晴らしい見せ場が配置されている。苦労して手に入れた薬を失くしたかも...!というピンチもあり。
今年の341本目は『座頭市兇状旅』を観た。4作目にして抑えようにも滲み出る勝新の可愛らしさ、コミカルな味わいの妙に今後への期待が膨らむ。一方でカラー撮影のグレードアップ、アクションの規模の増大の見応えも大きい。それにしても街を通過しただけの国定忠治は何の意味があったんだろう。
年明け一発目に、夢のような企画に誘ってもらいました。
トウヤマタケオ『四辺は森として』発売記念ライヴ day 1
2022年1月9日(日) 渋谷 WWW
トウヤマタケオ / 澁谷浩次 (yumbo) / pocopen
着席チケットのメール受付、および立見チケットのe+発売中です。
https://t.co/qeA78SDha0
yumboの2021年は、ライブは1日きりでしたが、作品は沢山出しました。独Morr Musicからのベスト盤2LP/CD『The Fruit of Errata』、英Takurokuからの新録デジタルEP『The End of a Song』、そしてバンド史上初の映像集2枚組DVD『いくつもの宴 multiple banquets 1998─2021』が三大リリースです。
今年の620本目は『ウィンナー・ワルツ』を観た。シュトラウス父子の葛藤を描いた真っ当な音楽映画かと思いきや、執事の階段落ちに重なる、というかその場で事件を目撃して即興で弾いているかのようなピアノや、恋の修羅場の入れ替わりなど、ひょうきん族みたいなアイデア(褒めてます)に呆然とする。
今年の592本目は『Horror of the Blood Monsters』を観た。映画を一つの出来事の記録として捉えるなら、これほど残酷に引き裂かれ、混濁した(ジョン・キャラダインをも包含する)時空が並列して示される出来事を前にしては、ただ無言で付き従うしかない。真赤だったり真っ青だったりする夢を見そう。
今年の526本目は『地獄の対決』を観た。オーディ・マーフィが映画全体の90%ぐらいを丸腰のまま、トンチを利かせて乗り切る。追手に砂埃を浴びせる作戦は夢幻的で良い。罪人を監獄ではなく町の広場に鉄の首輪と鎖で繋ぐ方式。このメイポールみたいな形はあまり見ない。サルターの劇伴も味がある。