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「巻き込んですまんなぁ。どれ、此れをやろう。暖まると良い。」
山ノ神は何故か申し訳なさそうに微笑むと
見たことも無いふしぎな輝きの筒を差し出した
この極寒の中ホカホカと湯気を出すそれを
促されるまま夢見心地で口に含む。
心地よい甘さが沁みてゆく
これはきっと神の国の飲み物に違いない
死を覚悟した時
場にそぐわぬ穏やかな声がした
「おや。人の子が紛れ混んでいたか」
ヤマノケなどとんでもない!
畏れ多くもヤマガミ様の狩りに出くわしてしまったのだ!
さぞやお怒りだろう
だがワシは許しを乞うのも忘れ
ただ魅入っていた
この世ならざる美しさとは
こんなにも
ーその日は山が妙だったー
通い慣れた山道
いつまで経っても家路につけぬ
ヤマノケにでも取り憑かれたか
不気味に思い始めた頃には雲行きが怪しくなり
ついには吹雪始めた