「当時の僕は何不自由しない暮らしだったから毎日遊んでたし、いきなり頑張りたくなかった」
『えー…』

「まぁ流石に社会見学はして来いと参加をさせられてね」
「でも僕はヤル気もないから公園を散歩していた」

「するとそこで出会ったんだ」
『出会ったって…網野さんに!?』

18 109

「候補として孫にあたる僕の兄弟4人が指名された」

プライドが高く失敗をしない長男
頭脳明晰でインテリジェンスな次男
底なし体力と強靭な精神力を持つ三男

「兄達は皆優秀で将来有望、末っ子の僕は…」
『人一倍頑張ったんですね』

「興味がなかったから辞退したよ」

えー?!

21 131

「僕の家系は代々権利譲渡の”仕来り”があるんだ」

"失敗を認め乗り越える者"
"将来性を見通し投資できる者"
"自らが現場に飛び込める者"
"コストを管理し経営回復できる者"

"これら全てを兼ね備える者に権限を譲渡する"
"継承を望む者は半年間で実績証明せよ"

『過酷な条件…』

17 81

「僕がいま運営管理している会社は20社あってね、僕はそれらグループの総括・統轄の責任者なんだけど」

『20社……』

「もう15年くらい前かな、それまで1人で管理していた僕の爺さんが引退を機に跡継ぎを決めることになったんだ」

12 73

「あのお店小さいのに結構人気でしょ?」
『そうなんですよね。そういえば…』

"この店は凄い有能なアルバイターのお陰で急成長した伝説がある…"
『…と、網野さんが言ってたような…』

「それ僕なんだよね」

「そっか…まだあそこに通ってくれてるんだー…」

……んん?!

33 190

「そうだ、小腹空かない?今日おやつ食べ損ねちゃって、半分あげるよ」
『ありがとう…あ!このベーグル好きです!網野さんとよく食べに行きます』
「そうなんだ!」
『ビル街から離れた場所に本店があって…!』
「オープンテラスがあるよね」

バンガさんも気に入ってる店かな?

19 107

「あのね、僕が今こうしてCEOでいられるのは、網野くんのおかげなんだよ」
『えっ?!』

「あはは、意外だよね?まぁ本人はそう思ってはいないだろうけど」
「今から話すのはそういう内容だよ」

『お二人の関係…気になってます…!!!』
「そうだよね~?」

19 119

『…でもまだ自分には何も無い気がして…自信が無いんです…』

「そうだねぇ…誰もが「何者か」になりたくて、悩んでもがいて、失敗して…少しずつ変化していくものだから」

『「何者か」に…自分は網野さんのように強くなれたらなぁって…』

「彼のようになりたい、か…ふむ」

22 153

「暗くなる前に帰ろうか。僕の話題は帰りながら話すよ」
『とても良い景色でした!話せてスッキリしたし…』
「君が網野くんと仲良くできる時間が増えるように僕も会社の改善頑張ろう!」
『目的は網野さんだけじゃないですよ!今の弱い自分を変えたくてジムに通ってますから…!』

29 175

「どういたしまして」

「ようやく…でも、なんかちょっと寂しいわね…ふふ」

27 126

「休憩終わり~!よーし定時までもうひと踏ん張り!」

「…葉ちゃん!」

「勇気貰ったよ。ありがとね!」

「!!…網野っち…あなた…」

31 181

「…オレの…オレ達だけの、やり方で…!」

44 259

「ねぇ気付いてる?あの日からパンちゃんも自然と笑うようになったのよ」
「…!」

「あなたの自然体もパンちゃんに良い影響を与えているという結果なの」

「だからこそ、きっとあなただけの方法がパンちゃんにも一番良い。そう信じてみなさいよ」

「葉ちゃん…」

20 103

「「尊敬」かぁ~…あなたは「バンガくんを手本にしたい」と思ってるのよね」

「…!」

「確かに彼は手際も良くて何でも卒なくこなせるけど、全部裏付けを持って動いてるのよ」

「…形だけじゃダメなのは…分かっているよ…」

19 91

自分が…網野さん達に教えた…?

自分にも”何か”があるということなのかな…でもそれって一体…

…………

「それにパンちゃんは僕の100倍以上の勇気を持っているね。すごいことだよ。」
「だから君と同じくらい尊敬しているんだ」

「今日もパンちゃんを推すのね~!」

29 160

「葉ちゃん言ってたよ。君はもっと自信を持つべきだって」

え…?

…………

「私達、勘違いしていたみたい」
「笑顔って…取り戻したり作るものではなくて、自然に生まれるものなんだって」

「パンちゃんの自然体に教えられちゃったわね」

22 125

「全然ティッシュ減ってない!!…配れたのはたった1人だけ?!」
「ちょっと!!いくらなんでも結果が酷すぎ…!」

「…言われたんだ」

「はぁ!?」

「"太陽"みたいだって……」

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「…それは私じゃなかった」

「あの日のあなたには、ヒト前での活動と
笑顔の練習もかねて宣伝アルバイトに行かせたわね」

「そうしたら、あなたったら…」

20 138

「網野君は昔はよく笑っていたんだ」

「僕らは知っているから取り戻そうとしたけど…」

「それは僕ではなかった」

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らいジム、フェーズ6で終わることを決定しました。流石にもう増やさない…
関係図全然まとまらないけどもっと増えていくといいな!

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