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「わーなんだか不思議な感覚!」
「自分の体からパンちゃんの香りがする!面白いね!」
うそ?!このタイミングで急に彼の無邪気モードが発動? これ以上は対応できないのに…
「あと見て見て、全然前が閉まらないんだよね。あはは!」
ぐわーっ!!!悩殺される!!!
#らいおっさんジム
「バスローブ初めて着たよ…結構柔らかいんだね」
うおっ……?!
これ大丈夫??自分が見てもいい光景??
いや待って、彼と話すどころか直接顔を見ることすらままならないかも…
#らいおっさんジム
[着たまま寝れる超大判バスローブ]
以前欲しくて買ったコレ、自分にはサイズオーバーだったけど、網野さんにならきっと大丈夫だよね…?
そして色々考えてる間に料理の仕込みが終わってしまった…
完成するまで…彼と何を話そうか……
#らいおっさんジム
「パンちゃんまだそこに居る?」
『わぁあーーー!!これは不可抗力です!!』
「え?なに? えーと…代わりの服があると助かるんだけど…」
『そ、そうですよね!!今探してきます!!』
「……」
#らいおっさんジム
『…網野さん、腕疲れてるよね!』
『ジムからそのままここに来てくれたし、自分が網野さんのプロテイン用意するね!』
「あ、うん…ありがとう、でも…」
『これ飲んでゆっくり休憩しててね!あなたの代わりにシェイクするからさ!』
「待って!」
#らいおっさんジム
『大丈夫!座って休んでていいですよ』
「……」
「見ててもいい?」
『うん?いいけど…』
「エプロン似合うね」
『そ、そう…?』
なになに?!
#らいおっさんジム
さて、早速料理しよう
材料は問題なし…
消化に良さそうなアレにしよう
完成まで約40分かな
「あー…」
『…ん?』
「何か手伝えることある?」
うーん 気持ちは嬉しいけど…今は彼を休ませたいな
#らいおっさんジム
『到着です~』
「…おじゃまします」
「すごい片付いてる!君は几帳面なんだね」
『あはは…狭いけどくつろいでください』
自分の家なのに緊張するなぁ…
#らいおっさんジム
…だけど、一歩 踏み出せた。
「今はごめんよりも、ありがとうを沢山言いたいかな」
『はい、自分もです』
「ありがとう、聞いてくれて」
『こちらこそ、答えてくれてありがとう』
#らいおっさんジム
だめだ…感情が一気に溢れて上手く伝えられない…
「ごめん、また君を泣かせちゃったね…」
「僕が優柔不断なばかりに君を不安にさせていたんだ…」
「…でも、伝わったよ。同じ気持ちだったんだね」
「うれしいよ、ありがとう…」
#らいおっさんジム
『あの…これ…』
「それ、もしかして…あの時の?!」
『自分もずっと、想いを伝えたかった…でも…』
『それで迷惑をかけたくないし…拒絶される可能性が怖くて…』
『だけど…本当は…』
『あなたが遠いから 近くに感じたかった…』
#らいおっさんジム
「対価を貰うとそれは契約関係になるし、僕らの関係をそのようにしたくはない…と思いたかったから」
「それに僕は、君から既に貰っているんだ」
「君は覚えてるかな…?」
「僕らが最初に道端で出会った時のこと…」
#らいおっさんジム