アミクス〈……(無言でトレーラーを運転している)〉

優奈「ローグサーバー…か。私は初めてなんだけど、どういう場所なの?」

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有理沙「おおぅ…何と間の悪い…」

優奈「もう少し待った方が良いですかね?」

アミクス〈…私達も協力者としてミッションに参加し、速やかに終わらせるというのは?〉

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有理沙「私もざっと見てみたが、優奈君も着れば似合うんじゃないかな?」

優奈「私は…遠慮します…」

アミクス〈(…確かに似合いそうだけど。優奈の場合、誰が相手になるのかしら…?)〉

〈そういうドクターは着ないの?店長も喜ぶと思うけど〉

有理沙「ははは、痛烈なブーメランをありがとう」

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アミクス〈…まぁ、そういう反応になるわね〉

有理沙「いやぁ、正直私も驚いた。彼女の事を色々と調べているとはいえ、暇な時間はあるからね」

「その間、興味を持った事は自由に調べて良い…と言ったら、いつの間にかこうなった」

優奈「凄かったですよ、その服装もあっと言う間に決めちゃって…」

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有理沙「やあ、白銀君。とりあえず、色々と調べさせてもらったぞー」

アミクス〈取り敢えず、ドクターに変な事はさせなかったから。安心して良いわ〉

優奈「ロキちゃん、おいで?」

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ラウィの後に付いていく有理沙達。

有理沙「いやー、勇矢も連れて来たかったんだが、流石に事後処理が大変みたいでねぇ」

優奈「最近は、ずっと〈ペルシュ〉に顔を出してないですね。大丈夫かな…」

アミクス〈時々店長が様子を見に行ってるし、大丈夫よ。心配なら、後で顔を出してあげなさい〉

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有理沙「やあやあ、お待たせラウィ君」

優奈「こんにちは、ラウィさん」

アミクス〈待たせてごめんなさい。ドクターが中々起きてくれなかったから〉

有理沙「そういう事は言わんでよろしい」

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有理沙「今回の目的は、〈ディープ・サーバー〉に堕ちた望くんと、彼の協力者達を救出する事だ」

アミクス〈まずは狩谷 望の剣を使って彼の位置を逆探知。転送ゲートを開いて〈ディープ・サーバー〉に侵入する〉

〈その際、救出部隊は〈フェイクライズメモリ〉及び〈ホエールメモリ〉を使用する事〉

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優奈「どういたしまして。ロイロイ、どう?」

ロイロイ「狩谷 恵理のシャードを回収。総計回収率は72%だね!」

ライト「後少シ…」

アミクス〈私達は非正規のミッションメモリ、”イレギュライズメモリ”による攻撃で破損した電脳体…簡単に言えば、”電脳世界内での肉体データ”を回収しているの〉

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優奈「…!」

有理沙「可能性は高い。そして…救出作戦を行う上で、これ以上の最善と言える状況は無い」

「望君の残した剣があり、優奈君と深く繋がれる勇奈君がいる。最大最後のチャンスと言って間違いないね」

アミクス〈どうするの、優奈?〉

優奈「勇奈……望君…」

ぐらぐらと、心が揺れる。

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沈黙する。ゼクロス先生の問いに、答えを返せない自分がいる。

諦めるしかないの?諦めたいの?それとも…諦めたくないの?

優奈「私、は…」

アミクス〈優奈。苦しいなら、止めてもいいのよ?〉

ライト「ソレモ、一ツノ選択肢ダ。シカシ…」

有理沙「優奈君。私達は、まだ”騙されている”のだよ」

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優奈「え…」

ライト「死ンダ…?昏睡状態デハ無ク…?」

アミクス〈…BNDDオンラインという世界では、今の所実際の死者は出ていないものね。…でも、ゼクロスさんや私は違う〉

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優奈「…分かりました」

ライト「…大丈夫カ?」

優奈「大丈夫じゃない…けど。行かなきゃ」

アミクス〈(ごめんなさいね、先生。彼女、最近はずっとこんな調子なのよ。起きた事を考えれば、無理もないけど)〉

優奈「すいません。行きましょう、先生」

学園を出る準備を整えた優奈が歩き出す。

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ユア・フォルマ 読了

脳の縫い糸-ユアフォルマ。医療にも推奨され、知覚、聴覚、感情までも記録される情報端末。そんな記録にダイブし、事件を解決に導いてく電索感エチカ。
数々の同僚をダメにした彼女の前に現れたのはアミクスといわれるロボットだった。そんな凸凹コンビが重大犯罪事件に挑む。↓

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有理沙「むむっ」

有理沙が”夢”の話に反応する。

「所詮夢…とは言うが、楽観視は出来ないね。君と繋がっている”何者か”が、その夢を見せている可能性もある。精神汚染の前兆かも知れない」

有理沙の指摘と同時に、パソコンの画面にアミクスの姿が現れる。

アミクス「何かあるのは間違いないわね」

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信矢「…優奈ちゃんは、少し休め。有給扱いにしとくから」

優奈「でもっ!」

有理沙「言っただろう?今の私達は無力だ。サルベージの手段が構築出来るまでは休んでいたまえ」

勇矢「…そうですね。今後に備えて、優奈ちゃんには3日程休んでもらいましょう」

アミクス〈”黒い氷”の問題もあるしね〉

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有理沙「…ああ。ログアウトは可能になっているようだ。…今は、彼女をそっとしておいてやろう」

ライト「………」

アミクス〈…優奈…〉

優奈「ーーーっ!うあああああああーーーっ…!!」

黒の氷原の上、優奈の慟哭が響き渡った…。

第十七話 堕ちていった黒 残された白

to be continued…

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アミクス〈〈崩壊現象〉の亀裂から、巨大兵器の反応が浮上してくるわ!〉

アミクスの警告と共に、巨大な鋼鉄の怪物が完全に浮上。〈崩壊現象〉が更に進行する。

ライト「レヴァイア…!」

レヴァイア「ふぅ…やっと出て来る事が出来たよ。”表”の世界は開放感に満ちているね」

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勇矢「くっ…!」

信矢「…ちくしょう…ッ!」

アミクス〈………〉

ライト「…コレガ、世界ノ答エ…ナノカ…私ハ、マタ……!」

優奈「ーーーっ、うあああああああーーーっ!」

黒く染まった静謐な氷原の上で、優奈の慟哭が木霊した…

第十七話 堕ちていった黒 残された白

to be continued…

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アミクス〈どういたしまして。それよりも…悪い事は立て続けに起こるものね…!〉

???「当然さ。この状況は、全てが必然なのだから…!」

望「う…!何だ、この声は…!?」

突如、皆に等しく響く声。〈崩壊現象〉で生じた電脳構造体の亀裂から、”巨大な脚”が這い出てくる。

ライト「貴様…!」

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