「あの四つ首、放下師どもだろう? なにをやらかしたんだ?」
「あいつらの謡、王様を馬鹿にしたものだったんだってよ」

8 21


「お前はね、考えすぎなんだよ。知恵でどうにもならないことは、いつも私がなんとかしてやってきただろ?」
「……浮かんでくるのが、余計ややこしくされてきた記憶ばかりなんだけどな」

19 52


「大人しく姫を差し出せばよいものを! ここに隠れているのは当に分かっておるのだ!」
「……こっちは外れよ。薄ら呆け」
「――これは全部油か!? 引け! 引けぇぇぇええ!」
「可愛い弟子の門出だ。一緒に盛大に祝うてくれや」

14 43


お気に入りの寝床

26 72


≪哥驚≫かがし
反乱軍に属する臭鼬
≪凍華≫軍の足軽に成りすまして城に潜入するも、配下全員の顔と名前を覚えている≪凍華≫に看破されてしまう
寸でのところを自身の放屁を食らわせて逃げ延びる

14 40


≪亞刃顔≫
行商をしている馴鹿
≪弖由呂久≫と同じ北の隣国出身
故郷では、年の瀬になると品物を只で無心に来るものが急増するために≪禍津国≫へ逃げてきている

28 62


≪計安留≫
≪海津国≫に住む岩跳企鵝
漁場を巡って、≪禍津国≫の漁師との間にいざこざが絶えない
しかし体が小さいため、陸上ではやられる一方である

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「どっちだ!? どっちの仕業だぁ!?」

22 58


≪斗爬醜≫
≪海津国≫の海豚の若者
河豚を徒に殺しては、その毒で痺れ遊びに興じている集団の一人
追いつめられるとお姉口調になる

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≪虚吐蜊≫
≪魔嶺≫に仕えていた襟巻蜥蜴
村々から子供を攫っては過酷な訓練を施し、≪魔嶺≫の手先として動く暗殺者を養成していた
その中には後の≪凍華≫も含まれていた
≪温羅≫の軍によって滅ぼされる

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≪紫蘭≫
≪篝≫配下の足軽衆小頭の藪犬
小柄な身体で槍を軽々と操る烈女
≪篝≫には古くから仕えており、≪匆臥目≫と≪無名≫のことも知っている

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「あ、阿曽様! 一人で着られます故…」
「初陣なんだから、せめてこれぐらいやらせなさいな。幾つ首を取ってくるか、楽しみにしておるからね。…影撫の護符飾り、ちゃんと身に着けてお行きなさい」

10 48


≪著莪≫
呉服問屋≪文福屋≫に反物を卸している女鶴
行き倒れていた所を助けてもらった家に居ついてしまった

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≪呂夏≫
足軽の白肢野牛
≪織奉≫の輿持ちとして使われている

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≪刃鐘≫
≪凱満≫配下の足軽大将の鷹
一番槍には拘らず、≪波山≫と≪蛮岱≫の争いを冷ややかに見ている
戦局を見極め、的確に敵陣の急所を切り裂いていくことから≪凱満≫からの信頼は最も厚い

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