緑風や
四阿で食う
心太
 夏の凝縮
 一椀の中

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鹿の子の
尾根に立ちをり
眼の下に
 里なる不思議
 広がる見つつ

ふと見るとそこに立っていました
びっくりしました
この小鹿の眼には
そこに展開している人間の里って
どう映ったでしょうか・・

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麦笛や
楽しからざる
過去もあり
  ただ忘れまじ
  風のさやぎは

季節的に麦笛の時期はもうすぎてしまいましたが・・

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顧みれば気候不順と
 聞かざるの
  年無かりけり無常即常

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五月尽コロナ尽とは行かざるか

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突堤にいた猫の子が
 これやると
  くれた心の朝の凪かな

※画像はクリックで拡大します

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生家来て昼寝をすれば飛び回る
       煩き虫の羽音懐かし

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子らの靴並ぶ玄関
 差す朝日
  夏めく朝は斯く始まりぬ

もっともこれはまだ昭和の頃の話ですが・・

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俺も世間も
変わらぬけれど
変えたつもりの
サングラス

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表札が外されてをり
 一本の
  釘の残れる五月の風に

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騙してはいけないものに
 親心
  よく考えよ不如帰くん

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わけもなく胸ときめけり
 滝音の
  近づく聞きつ杣道行けば

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蜂飛びて
昼の静けさ
際立つるも
 夏の始めの
 庭景色なり

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まどろみの
小さき町の
青空は
 あくまで青く
 今日立夏なり

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羽に綻び
ある蝶飛んで
あれよ
 あれよで
春の末

今日はほんとに春の末で明日立夏です リッカーミシンです

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世の中に猫のゴロゴロ遠蛙
 これよりうれしものはあるまじ

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四月逝きます
コロナは残る
連れて行きゃんせ
この置き土産

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流れ出る「昼の憩い」や春はゆく

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この家に子猫来て早や二十年

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