「そんなこと思ってないよ!俺はただ、劇物や毒物という理由で差別されるこの街の人たちの心を少しでも慰められたらと思って……」
PCBが興味深げに目を細め、俺を値踏みするように見た。
「……俺たちと仲良くしようとする過程で、あんたが死ぬことになってもか?」
「……」

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「しー、静かに!」
そう言って人差し指を口の前に持ってきて、目の前にいた女の子が小声で言った。
「大丈夫、私たちお兄さんにひどいことをしたりしないよ」
そう言って隣にいたもう一人の女の子が笑う。双子なのかと思うほど彼女たちの見た目はそっくりだった。

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「俺、君たちと仲良くしたいんだ。だから、またここに来てもいいかな?」
そう言って笑い、セシウムとウランを抱きしめた。
二人が目を見開き、顔を見合わせた。
「変な人間もいるもんだな」とセシウムが頭を掻く。
「全くです」とウランが顔を赤くしながらこほんと咳払いをした。

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「何者だ?」
不意に鋭い声がして体を強張らせる。電気がつき、辺りが一瞬で明るくなった。振り返れば紺色の髪を後ろで一つに結んだ女性がタバコをくわえて立っていた。彼女は白衣を着ていたが、その下の方は赤く染まっていた。

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「ん?」
不意に、シチューの匂いに混じって変な匂いがして、俺は顔をしかめた。
(この、腐った卵みたいな匂い……。もしかして)
そう思いシチューを持ってきた女性の顔を見る。女性はその視線を受けて、びくりとした。

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「おい、あんた」
急に声をかけられて、思わずビクリと体を震わせる。
「わ!な、なに?」
振り返ると、金色の髪を後ろで一つにまとめた青年が目の前に立っていた。彼は大きなかばんを右手に提げ、左手には爆弾のようなものを抱えていた。

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