百鬼夜行絵図・第四十九怪
「茸爺(きのこじじい)」
山で亡くなった、木こりの老人の怪。菌糸が神経のような役目をして、山全体の様子が分かるらしく、山で迷った者を安全な下山へと導いてくれる。生前も優しい爺さんだったらしい。

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百鬼夜行絵図・第四十八怪
「牙鬼(がき)」
ギリシャ神話のグライアイと同じく、一つの目と歯を共有する三姉妹であったが、一人が独占する為に目を飲み込み、他の二人を殺した生き残り。何にでも食らいつくが、その瞬間に何も見えなくなる。

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百鬼夜行絵図・第四十七怪
「海神の目(うみがみのめ)」
太古の昔から、漁師達は波間に漂うこの巨大な目を見て、海の神の目と考えた。事実、この目はポセイドンなど海神の目の代わりとなり、海の悪事を見張っている。

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百鬼夜行絵図・第四十五怪
「蚊悪魔」
微小なサイズの低級悪魔。
江戸時代、出島経由で国内に侵入したと、筑前黒田藩支配の外異取締方防人組の記録にはある。羽音は心の弱い者には、悪魔のささやきに聞こえる。

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百鬼夜行絵図・第四十二怪
「お針子精」
幼くして死んだ、お針子の少女の霊。夜中に裁縫の手伝いをしてくれる。お礼に可愛い柄の端切れを供えると、喜ぶと言われる。

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百鬼夜行絵図・第四十一怪
「魍魎虫(もうりょうちゅう)」
罪人の死体の肝臓を食う。食われる痛みは罪人の魂に届くので、罪人は苦痛にもがき苦しむ。腐った魂の匂いを好むので、政治家や金持ちの周りには、たいがい一匹や二匹コイツがいる。

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百鬼夜行絵図・第四十怪
「海牛獣(かいぎゅうじゅう)」
江戸時代、島根の漁師達が遭遇した怪物。対馬沖で遭難した朝鮮通信使の船から漂着したカバという説や、新生代のデスモスチルスの生き残り説、日本海に迷い込んだジュゴン説がある。

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百鬼夜行絵図・第三十九怪
「黄泉烏(よみからす)」
赤ん坊を運んで来るのが、コウノトリ、死者の魂を三途の河まで運ぶのがコイツ。奪衣婆が亡者の衣を掛ける木によくとまっており、亡者の衣にフンをする。特に政治家や金持ちの衣に。

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百鬼夜行絵図・第三十六怪
「戦童子」
幼くして戦場に駆り出され、命を落とした者達の魂の集合体。戦争で金儲けする者や票を集める者などを罰する。軍神アレスや阿修羅の使者と考えられている。

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百鬼夜行絵図・第三十五怪
「地竜」
地中に住む竜。古くは、これが地震の原因と考えられたが、江戸時代に、ナマズにその立場は変わられた。日光に弱く夜間稀に地上に現れるため、目撃例は少ない。
中生代の地中型爬虫類の生き残り説がある。

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百鬼夜行絵図・第三十四怪
「百刃鬼」
剣豪であった彼は、謀られ百人の男達に惨殺された。その時の傷から生えた刃は、彼を殺した男達の子孫を皆殺しにするたびに一本消える。全ての刃が消えるまで、彼の復讐は終わらない。

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百鬼夜行絵図・三十怪
「集魔訪(すまほ)」
人の心の歪みが渦巻くネットの海で生まれた。炎上する黒い炎と歪んだ目。魔が集まり訪れる。スマフォを通して人の心に忍び込む。あなたがスマフォを見つめる時、集魔訪もあなたを見つめている。

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百鬼夜行絵図・第二十八怪
「憎牙」
密猟者に惨殺されたゾウ達を哀れんで、アフリカの呪術師がかけた呪いから生まれた。密猟者や密売業者、象牙を買った金持ち達は次々と悲惨な死を遂げることになるが、自業自得である。

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百鬼夜行絵図・第二十六怪
「忠馬魂」
古戦場跡で戦死した主人を求めて彷徨う軍馬の霊。ヨーロッパでは、ハロウィン時期に夜空を移動する「ワイルドハント」に加わり、ヴァルハラ宮の主人の元に行くと言われる。

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百鬼夜行絵図・第二十四怪
「磨羯(マカラ)」
インドの神の乗り物とされる。インド洋に生息するが、稀に日本海沿岸に現れるらしく、江戸時代、瀬戸崎(現、山口県仙崎)沖で鯨と間違えて捕獲された記録がある。味は鯨より鶏肉に近いと、記録がある。

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百鬼夜行絵図・第二十三怪
「あかなめ」
不潔な浴室で夜な夜な垢を舐める。最近の洗剤は苦手らしく、安住の地が減ってきている。コイツのいる浴室の排水溝には「髪鬼(第十六怪)」がいる。

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百鬼夜行絵図・第二十二怪
「狗頭鰻」
中国沿岸部で古来から船を襲い人を食ってきたが、近年は温暖化の影響か、日本海沿岸でも目撃される様になってきた。蒲焼きにした味は鰻にしては大味らしい。

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百鬼夜行絵図・第十九怪
「コウモリ猿」
ボルネオ島の奥地にのみ生息する。哺乳類の血を吸うが、人間を襲うことは滅多にない。だだし、彼らの縄張りに侵入すると命は無いと、イギリスの冒険家・アーネスト ジャクソンの冒険記に記録がある。

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百鬼夜行絵図・第十七怪
「猫かぶり」
死んだ野良猫の皮を被って猫のふりをする。妙に人懐こい野良猫はコイツの場合がある。人に危害を加えることはないが、野良猫と思ってコイツを虐待した者には、悲惨な末路が待つ。

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百鬼夜行絵図・第十五怪
「塗り壁」
福岡県遠賀郡の海岸を中心に九州北部に生息する。夜中に突然、目の前に立ちはだかる見に見えない壁の様なモノ。足元を払うと消えるのは、足の部分だけが柔らかく弱い為と、本草学者・綾部隆道は記している。

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